AFAIRES IN BABYLON / REFUGEE
 カナダ出身の5人組メロディック・ロックバンドが'85年に発表したファースト・アルバム(全2作)。パトリック・モラーツ擁するイギリスのプログレッシヴ・ロックにも同名のトリオがいるが、こちらは'80S産業ロックバンドの方。一般的にはプログレのREFUGEEの方が有名かもしれない。産業ロックとは言っても、'80年代中盤という時代性からか、より普遍的なポップスに近い音像となっている。同じカナダ出身ということで、最も近いタイプはやはりHAYWIREだろう。基本的には明朗なメロディを中心とした淡白なメロディック・サウンドなのだが、一部の曲には泣きの要素があって、アルバムの良いアクセントになっている。その泣きの要素を担っているのは恐らくギタリストのロブ・ケネディ。特にA(4)"Hot Words"で聴かれるフレーズは感動的だ。B(2)の"No Survivors"も、いかにも疾走産業チューンという感じで印象が良い。バンドの中心人物は全楽曲を手掛けるマイルズ・ハンター(Vo,G)で、プロデュースもこの人が手掛けている。もう一人、サウンドのキーマンになっているのがキーボードのハワード・ヘルムで、派手なソロは聴かれないまでも、ところどころ効果的なフレーズをおりまぜて、全体のクオリティ・アップに貢献している。'80年代中盤の作品だけに、比較的流通量は多く、入手は容易と言えるかもしれない。  (hatch)


RESCUE / RESCUE
 恐らくドイツ出身と思われるメロディック・ハード/産業ロック・バンドが'89年に発表した唯一のアルバム。今は亡きLONG ISLANDレーベルが5〜6年前にリリースした再発CDだ。爽やかな水色のバックにバンドロゴが浮かんでいて、何やら氷のようなものも描かれている…というジャケットで、どことなくアメリカン・プログレ・ハード的な雰囲気を漂わせている。TRILLIONの1stみたいな感じだろうか? こういうのには果てしなく興味をそそられます。再発CDのリリース当時も、それなりに話題になった作品なので、結構期待感を持って聴いたのだが、これはさすがに充実した内容だ。産業ロックとは言っても、ギターのエッジが十分あるタイプなので、HR/HMの範疇に入れた方が適切だろう。ヴォーカルはマイルドな声質のハイトーンで、HELLOISEのスタン・フェルブラークあたりに似ている感じ。産業がかったHRという意味でも、HELLOISEに近いサウンドと言うことも出来るかもしれない。基本的には明朗なメロディが中心だが、(2)(3)(6)(9)といった楽曲にはほのかな哀愁も感じられるし、何より'80年代的な懐かしさがいっぱい。LONG ISLANDというレーベルは、クレジット関係がお粗末(コストの問題か?)で、このバンドについても詳細が分からないのが残念だが、本作をリリースした後、きっと人知れず消滅していったのだろうと思う。LONG ISLANDの再発ワークとしては、トップクラスに入る内容の作品。 (hatch)


PERFECT TIMING / SWEET COMFORT BAND
 CCM(Contemporary Christian Music)の名バンドとして知られ、後期は産業ロック寄りになった…と評されることの多いSWEET COMFORT BAND。これは彼らが完全無欠(?)の産業ロック・バンドとなった'84年の最終作(通算6枚目)である。これまでは5thの『CUTTING EDGE』しか聴いていなかったのだが、これは5thよりもさらに産業…というか、HR的な雰囲気すら垣間見せてくれる。A(1)のタイトル曲はその典型かもしれない。こういう比較をするとAORマニアは嫌がるかもしれないが、後期のRAINBOWにも通ずるようなサウンドだ。このA(1)はメタル・ディスコでかかってもそれほど違和感無いだろう。「Melodic Nite」でかけようかな。とにかくA(1)のインパクトが大きすぎるのだが、A(2)以降はバラードあり、テクノちっくな曲あり、またまたHR的な曲あり…という感じで実にバラエティに富んだ内容だ。B(1)"Sing For The Melody"はエレファンテ兄弟が作曲している(ディーノ・エレファンテはプロデュースも担当している)曲で、ジョン・エレファンテらしき歌声も聞こえてくる。これだけ充実した内容でありながら、解散に至ったというのは残念だが、本作の産業路線はランディ・トーマスALLIESに受け継がれた、ということなのだろう。なかなか見つからないバンドだけど、初期〜中期も是非聴いてみたい。   (hatch)


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