UNHALFBRICKING / FAIRPORT CONVENTION
 イギリス出身のトラッド・バンドの'72年リリースの3rd。2ndからSandy Dennyが加入しています。まだ明らかなケルトなメロディはこの時期では入っていないようです。静かで落ち着いた曲、ちょっとのりのりで楽しい曲。Sandyの上品な"A Sailor's Life"は11分もの大作です。トラッドをアレンジした曲ですが。前半は浪々とSandyが歌い上げ、後半からはインストのバトルです。延々と続くギター・ソロとフィドル。かなりスリリングで素晴らしいです。なお、この曲ともう1曲で、後に正式メンバーとなるフィドル奏者Dave Swarbrickがゲストの扱いで参加しています。そのもう1曲"Cajun Woman"はのりのりのフィドルが弾きまくられていて、とても楽しい曲。またBob Dylanのカヴァーが8曲中3曲もある。しかも、アルバム中かなり印象的な曲ばっかりだったりする。Bob Dylanはケルト本でも紹介されていたし、重要なのかなー。全然聴いたことないけど。 (純生)


SHORT STORIES TALL TALES / HORSLIPS
 '70年代に活動していたアイルランド出身のロック・バンドで、初めて伝統音楽を取り入れたロック…ということで、アイリッシュ・ミュージック・シーンにおいては、それなりに重要なバンドのようです。ケルトのカタログ本でも紹介されています。ケルトを聴き始めた頃に名盤らしい1枚を聴いているのですが、近年再発されたようで、でもそれが売れ残ったようで、500〜800円になっていたので、5,6枚まとめて買ってきてしまいました。なんと再発にあたって、ジャケットを変えているので(オリジナルのジャケットのデザインの一部は残っているようです)、持っているのも買ってきてしまいました; で、これは'79年リリースのアルバム。バンドの末期に当たるようです。クレジットにはフルート、バウロンというケルトな楽器もあるのですが、あまり聞こえてきません。ケルトのメロディ皆無の普通の軽いロックをやられています。面白くないです。ちなみに名盤とされる『THE UNFORTUNATE CUP OF TEA!』にはケルトのメロディはちゃんと入っていますので、バンド自体がだめだめというわけではありません。オフィシャル・サイトがあるのも、驚いた。http://www.horslipsrecords.com/ (純生)


THE MAN WHO BUILT AMERICA / HORSLIPS
 こちらは'78年リリースのアルバム。こちらはフィドルにコンサルティーナ(アコーディオン)のクレジットもある。けど、どこで聞こえてくるのでしょうか; フルートはところどころで聞こえてきます。元気な曲に入ってくる、元気なフルート。けど、ケルトのメロディはありません。ま、Keyが入った優しく柔らかいメロディのロックなので、聴き込めば悪くはないですが。でも、聴き込むことはないでしょう。(純生)