SJOFN / GJALLARHORN
 フィドルを兼ねる女性Vo擁するスウェディッシュ・トラッドの'00年リリースの2nd。1stも聴いていて、カタログ本にそう書いてあったし、サウンドもスウェーデンなので疑いもしなかったけど、フィンランドのバンドみたいです;でもフィンランドのポルカなトラッドとはちょっと違って、スウェーデンですよ、これは。で、1stよりも、ラジカル・トラッド度がかなりアップ。伝統的な静かなトラッドもやっているけど、元気でアグレッシヴな曲が多くなってきました。こんな凄い北欧トラッドは聴いたことないです(って、偉そうに語れるほど聴いてません)。このアルバムを聴いてしまってから、私の中ではGARMARNAやHEDNINGARNAよりも上になりました。"Dejelill Och Lagerman / Dejelill And Lagerman"が一番やばいです。演奏も非常にアグレッシヴで、力はいります。踊れます。それだけでなく曲終盤になると、元気なおねいさんの歌に狂気性が加わります。それまでよりも高い声で歌ってしまうのです。大丈夫なのか、おねいさん?と思ってしまいます。すごい。フィドラーが2人いるのですが、その良さがじっくり聴かないと伝わってこないのは残念な点です。http://www.gjallarhorn.com  (純生)


FRANKIE KENNEDY & MAIREAD NI MHAONAIGH / ALTAN
 '87年リリース。おそらくはタイトルとアーティスト名が逆なんだと思います。フルート奏者で、今は故人であり、Maireadの夫でもあったFrankie Kennedyと、Mireadの二人の名前による『ALTAN』というアルバムなのでしょう。一般的にはこのアルバムがALTANの1stという扱いになっているようです。13曲中、歌曲は4曲のみです。あとは軽快なダンス・チューンで占められています。全面に出ている音はフルートとフィドルで、他の楽器の音はちょっと小さい目。スリリングなところもあるけど、かなり地味かも。音源聴いているだけでは、ALTANのライヴのようにどっかんどっかん盛り上がるような曲は2曲ぐらい。でも、フルートとフィドル以外は地味な音なので、えらく繊細なダンス・チューンになっている。歌曲の"Ta Mo Chleamhnas A Dheanamh"はトラッド曲ですが、他の人の歌か、あるいはALTANのライヴで馴染んでいるのかもしれませんが、とても知っている曲です。Mireadの歌声は壊れてしまいそうなぐらいに繊細で、とても可愛いです。気品がある。バウロンとKey奏者でDonal Lunnyも参加してます。     (純生)


BEFORE THE FLOOD/STEVE FINN, ANDREW DINAN, JOHN JOE KELLY
 ケルトの安売りの時にまとめて買ったアルバム。全然知らないですけど、メンバー3人の名前を並べただけなのが、なんだかな。G/Voとフィドルとバウロンという編成。シンプルでトラディショナルなケルトをやってます。なので、個性は感じないのですが、若者らしいアグレッシヴでスリリングな演奏を楽しむことができます。華やかさはないけど、ケルトの良質盤といった感じか。Voは力強さはなく、優しい歌声。いい声と言えばいいでしょうか。で、ネットで検索したら、バイオがつれてきました。アイルランドでポール・ブレイディの再来といわれているヴォーカリストでギタープレイヤーのSteve Finn、そしてオール・アイルランド・フィドル・チャンピオンのAndrew DinanALTANFLOOK!などとの共演でしられるボーランプレイヤー、John Joe Kellyの3人組。もしかして、ALTANの初来日だけにはバウロン奏者が付いてきましたが、彼だったのでしょうか?   (純生)