MOVERS AND SHAKERS / VIKKI CLAYTON
 イギリスのトラッドの女性Voの'97年リリースのアルバム。美形でケルトっぽいので買ってみたのですが、美形には違いないかもしれませんがそれは昔のことで今はおばさんっぽいし、ケルトなし。いい歌声だけど、あまり面白くないトラッドだと思います。で、ネットで検索したら、Sandy Dennyを彷彿させるVoであるとか、FAIRPORT CONVENTIONでVoを努めたこともあるとか、という由緒正しい女性Voだということが分かりました。そういえばSandyっぽい歌声だし、Sandyよりももっと透明感があっていいかも!とか権威主義に負けそうになっていますが、以前として聴いてみても面白くはなってきませんでした。FAIRPORTの"Matty Groves"のライヴ音源とかもあるみたいなので、そっちを聴いてみたいなー。 (純生)


VEDERGALLNINGEN / GARMARNA
 スウェーデン出身の女性Voを擁するラジカル・トラッド・バンドの'99年リリースの4th(オフィシャル・サイトでは一般的に1stとされる『GARMARNA』がミニ・アルバム扱いなので、これは3rd)。中古で800円で買えてとても嬉しい。まず驚いたのが1曲目の"Gamen/Vulture"です。これまで聴いた彼らの曲の中ではこの曲ほどインダストリアルな仕上がりになっている曲はなかったように思います。アグレッシヴな音像ですが、それでもフィドルが流麗に流れ、女性Voがとてもいい歌を聴かせてくれることには代わりはないのです。名曲に指定したいと思います。で、2曲目以降はそんなことはなくて、これまで通りのちょっとアクティブな曲や、まったりした曲が多いです。いい曲もあるのですが、やっぱり1曲目のインパクトには勝てず、特にピックアップすべき曲は見つからなかったです。     (純生)


GLADY'S LEAP / FAIRPORT CONVENTION
 ブリティッシュ・トラッド・バンドの'85年リリースのアルバム。経験則としてこの頃のは特に凄いことをやっているわけではなくて、どれも同じで、ぬるいけど、適当にいい音楽が聴ければいいやというか、惰性というか習慣というか。そしたら再結成後、初のスタジオ・アルバムとのこと。でも前半はポップでキャッチーなわりとどうでもいい曲が続きます。アルバム中盤のインスト曲"Instrumental Medley '85"はいきなりドラムの音が力強くて、スリリングなフィドルが延々と演奏されます。ま、私がFAIRPORTで好きな曲のタイプの一つです。"My Feet Are Set For Dancing"はゲストで女性Voが歌っている、実にスマートな流れるような歌メロの名曲です! ほんと、この曲にはびっくりしました。そうですよね、再結成ライヴとかでは故Sandy Dennyの代わりに、ALL ABOUT EVEのおねいさんとか他の女性Voを招いてやっているようですが、スタジオ・アルバムでもそうすればいいんですよ。で、ここで歌っているのは元ALBIONCathy Lesurfというおねいさんです。全然知らない人です。ラストの"Head In A Sack"では初期FAIRPORTを支えた?Richard Thompsonがゲストでエレクトリック・ギターを弾いています。このエレキ・ギターの音色の時代のFAIRPORTにはないから、とてもいい。   (純生)