SONGLINES / KARAN CASEY
 アメリカのケルト・バンドSOLASの女性VoであるKaran Caseyの'97年リリースの1stソロ・アルバムです。SOLASは来日公演で見たのですが、アルバムは聴いてなかったりします。またジャケットは彼女が写っているのですが、なんか顔のきれいな男性みたいで、買う時は「SOLASのメンバーの男のソロ・アルバムかー」とためらったりもしたのですが、ちゃんと買って正解でした。バンドはアメリカでも、彼女自身はアイルランドの出身とのこと。やられていることは正しいケルトを基本に、キャッチーなメロディを装飾しているかなってサウンドでして、ソロなので彼女の歌が全面に出ています。その歌なのですが、とってもキュートな歌声で、それだけで充分に満足です。バラードを歌う優しさは当然のこと(ぞくぞくします)、ちょっと力強く歌う部分では、はっきりとした綺麗な発音がとても頼もしいです。"The World Turned Upside Down (The Digger's Song)"はマーチ調の明るく楽しい曲です。アルバムから浮いていますけど、いい曲だなと思いました。ゲール語のシャーノンス(アカペラで歌う曲)とか、アイルランドの詩人イェイツの作詞曲などもやってます。   (純生)


PREMIERE/MUSIC FROM BRITTANY / KORNOG
 邦題は『ブルターニュの調べ』…フランスのブルターニュ地方のケルティック・バンドの'83年のライヴを収録したライヴ・アルバムです。このバンドの2作目のアルバムなのだとか。同じケルトとはいえ、他の地方なのだから、ちょっと変わったものが聴けるのではと期待していたのですが、かなりまっとうなケルトです。地方の独自性のものは私には分かりませんでした。男性ばっかりの4人組で、フィドル奏者とフルート奏者もいます。かなり静かに淡々と進んでいくライヴで、音色はとても繊細ですが、正直いまいち面白くはありません; 繊細な音ながらもスピーディーに演奏される"Jesuitmont"はなかなかスリリングです。ラストの"War Hent Kerrigouarch / Sherrife Muir"ではお客さんが合唱してしまうのが印象的。それまで曲が終わっても拍手しかしてなかったのに。   (純生)


A SENSE OF WONDER / VAN MORRISON
 アイルランドの代表的なシンガーな人の'84年リリースのアルバム。アイリッシュ・ソウルと呼ばれていて(?)、アルバムもたくさん出している人。感想を書くのは初めてです。分かりやすいケルトのメロディとかはなくて、歌がアイルランドでありケルトなんだと勝手に思ってます。力強い歌声はかなり印象的で、上手いというかアクが強い歌唱。このアルバムのバックはケルティック・バンドMOVING HEARTSが担当していて、ケルトのカタログ本においても、重要なアルバムの1枚にされてました。私はたまたま安い値段で手にしただけだったのですが、ラッキーです。MOVING HEARTSのアルバムも聴いているので、そのうち感想書きたいです。でも、バックのサウンドは全然ケルトしてないんですよね; 黒人っぽい女声コーラスが入ってしまうモダンなサウンドですし。トランペットとかサックスとかも入ってきます。インスト…ということはVan Morrison不在の"Boffyflow And Spike"はイーリアン・パイプとか入ってくるケルトな曲です。まあ、Van Morrisonの歌だけは強烈に肝臓に焼き付きました。http://www.f3.dion.ne.jp/~avalon/    (純生)