HIGHWIRED / MACALIAS
 '99年リリース。2人の女性シンガー・ソングライターによるプロジェクト・アルバム。一人はMALINKYというバンドで可愛い歌声を聴かせてくれたキャサリンで、もう一人はギルという人。ギルの方がちょっと大人っぽい歌声。なので、2人がはもっても、しっかりと個性が消えないのがいいです。キャサリンの歌声はほんと可愛くて、MALINKYで聴いていたのをしっかりと思い出しました。曲はアコースティック・ギター主体で、ケルト度は低いフォークってところでしょうか。フィドルとかも聞こえてきますけどね。というわけで、もうちょっとなアルバムでした。日本盤も出てます。        (純生)


EXISTIR / MADREDEUS
 ポルトガルの女性Vo擁する民族音楽バンドの'90年リリースの2nd(だと思う)。日本盤が'93年に邦題『海と旋律』でリリースされていますが、ジャケットが海の写真に変更になっているようです。私が手にしているのはイラストのもので、オリジナル盤なのかな。このアルバムにはこのバンドの代表曲であり、私自身も大好きな"O Pastor"が収録されています。アコーディオンの音色が軽やかながら、女性Voは苦悩ながらに歌い上げるという曲です。ポルトガル語?の発音がまたいいんです。他の曲はちょっと大人しくて地味ながらも、おねいさんが頑張って歌ってます。他のアルバムの淡々としたいまいちさに比べたら、全然いいです。曲が短いのがいいのかも。      (純生)


PATRICK STREET / PATRICK STREET
 元BOTHY BANDとか元DE DANNANとかいった人たちによるスーパー・バンドなのだとか。おそらくは'80年代後半リリースの1st。名盤とされる3rd『IRISH TIMES』はケルトを聴き始めた頃に「アコーディオンを楽しめるアルバム」ということで、聴いていましたので、かなり久しぶりです。なるほど、この1stもアコーディオンのスリリングなプレイが素晴らしいです。いや、スリリングとも感じるけど、なんか余裕で涼しい顔して弾いているのだろうなって、そんな雰囲気も感じ取れます。おっと、バンド全体のサウンド像の紹介が後になってしまいましが、まあ伝統的なアイリッシュ・ミュージックをやっています。なので正しいケルトは楽しめても、プラス・アルファがないので、ちょっと退屈に感じる部分もあります。特徴は先に書きました通り、アコーディオンかな。    (純生)


SILLY SISTERS / SILLY SISTERS
 先日のMaddy Priorの来日公演でサインを貰う為に買ってきました; いえいえ、以前から聴いてみたかったんですよ。'76年リリースのMaddyとJune Taborというブリティッシュ・トラッドを代表する2人の共演アルバムで、歴史的名盤とかされちゃっています。私が買ったのは'02年に輸入盤にライナーと帯を付けた日本盤です。June Taborのアルバムも何枚か聴いてますので、2人の女性Voとしての素晴らしさはそこそこ知っているつもり。ヘッドフォンで聴いていると、右からJuneの、左からMaddyの歌声が聞こえてくるんですよ。お互いにその個性を殺すことなく、1曲で2人の素晴らしい歌を聴けるのですから、これは大満足です。曲的にはJuneの方にすり寄った感じ?で、アカペラ部分が少なくないです。でもアカペラの曲は嫌いではないのですが、本当はバックで楽器が軽やかに音を出していて、2人が元気に歌ってくれる曲の方が好きです。またバックのメンバーも凄い人たちみたいで、PENTANGLEの人とか、DE DANANNの人とか、アイリッシュとブリティッシュのミュージシャンが共演しているのだとか。なお、2作目が'88年にリリースされてます。こっちも聴きたいです。     (純生)


DANCING FEET / TANNAHILL WEAVERS
 スコットランドのケルティック・バンドの'87年リリースのアルバム。男性Voです。ハイランド・パイプ奏者がいることが特徴のようです。他にはフィドラーも。確かにパイプの音が聞こえてきますが、静かに優雅に鳴らされていて、印象薄いです。私はバグパイプが力強くがんがん演奏されちゃう方が好きだな。ダンス・チューンには、フィドルとパイプによる速いナンバーもあって、それはいいのですが、個性的でもなし。というわけで、いまいち印象に残りません。男性Voがとても爽やかに歌われているのが、より特徴のなさを強調しているような。日本盤も出てます。  (純生)