MAKAM ES KOLINDA / MAKAM ES KOLINDA
 '89年にEuropean Traditional Collectionということで、全15作品の日本盤が出ています。私は数年後にそのうちの数作を安い値段で分けてもらったのでした。ケルトではないので、聴いた当時は何も感じなかったなー。今日から適当に感想を書いていきます。あとジャケットはオリジナルのも裏に乗せているのですけど、日本盤用の15作品統一感のある水彩画になっているのですよね。これはどうかと思う。全部集めて、揃えて置いておきたくなってしまうではないですか。アルファベット順に整理している人はばらばらにしちゃっていいものかと悩みますよねー。っと、さて、今日紹介するのは、ハンガリーのトラッド・バンドです。本作品が個人名なのですが、KOLINDA名義でもアルバムが出ていて、'89年までに6枚も出ているとか。日本語のライナーも付いてます。さて、ハンガリーのゴシック・メタルは聴いたことあっても、トラッドは初めて。インストなんかは、プログレみたいに、普通じゃなくて、変な曲進行の仕方をしています。音の出方もそうです。踊る雰囲気の曲ではなくて、静かな曲ばっかりです。ブルガリアの民族楽器とも使われているようで、クラリネットっぽい音の楽器も使われています。メロディ的には中近東メロディっぽかったりもします。女性Vo、男性Voが入る曲もちょっとあります。    (純生)


ALIENS ALIVE / ANNBJORG LIEN
 ノルウェーの女性フィドラーの'02年リリースのライヴ・アルバム。聴くのは2枚目です。この人は、元3RD AND THE MORTALKariの1stソロ『SPINDELSINN』に参加していたのですよ。その後、THE CHIEFTAINSと共演したりとか、日本にもプロモ来日したりとか、着々と成功へ大きくなっていっているようです。ギター、パーカッション、フルートなどなど総勢10人によるバンド編成のライヴです。音楽性はアイリッシュのフィドルじゃなくて、北欧のフィドルの奏法の音なんです。北欧のフィドル…という以外にはちょっと個性はないかもしれません。Vo曲はちょっとだけで、インストがメインなので、正直ちょっと飽きてくる部分もあります。美人な人なので、実際にライヴを見れば、きっと華やかで素晴らしいんでしょうけどね。普通のフィドルだけじゃなくて、ハーディーガーディーに似た、Hardanger Fiddleなんて楽器も演奏しているようなので、そんなのも面白そうですね。音的には、ハーディーガーディーと一緒です。元気なダンス・チューンでは、お客さんの盛り上がりも素晴らしくて、聴いているこっちまで気分高まりますね。それほどでもないかな?なんて曲でも、うーん、いい曲だな!なんて思ってしまいます(笑)。いや、でもだんだんとテンションが高くなるような曲はやっぱり素晴らしいです。ぜひとも、実際にライヴ見てみたいです。   (純生)


LIVE / NATALIE MACMASTER
 カナダ出身の美人フィドラーの'02年リリースの2枚組ライヴ・アルバム。1枚目と2枚目は異なる場所で、異なるバンド編成でのライヴになっています。基本はケルトなのですが、Ashley Macisaacと同じ島出身ということもあってか、ケルトの中を細分化したとしても同じっぽいフィドルを演奏します。Ashleyがやっているダンス・チューンもやっていますし。しかも、Ashleyと一緒でステップ・ダンスもやってのけてしまうのですから、素晴らしいです。1枚目は大きなホールでやっているライヴのようです。ドラム、ベース、ギターなど、ロックなバンド編成です。ブックレットを見ると、すらっとしたスタイルでいて、かっこいい女性だし、きっとライヴじゃ映えまくりなのだろうなと思います。だけど、音を聴くだけだと、なんかいまいち気分が盛り上がらないです。バンド編成なので、他の楽器の音も当然出ているわけで、やっている音楽の幅が広がっているのが逆に、面白くなくしているように感じます。もしかしたら、踊っている曲もあるのかもしれないけど、足の音は聞こえてきません。2枚目はギターとピアノだけのバックです。小さいホールでやっているようです。こっちはね、臨場感ありまくり。ライヴって感じですよ。演奏しながら、リズムをとっている足の音も聞こえてきます。演奏されている曲は、1枚目よりもずっとシンプルにひたすらに踊れるダンス・チューンばっかりなのですけどね。お客さんのざわざわした声も入っているけど、そんなのもいいじゃんとか思います。そして、終盤になると、踊っている足の音も聞こえてきます。それが彼女自身のものなのか、お客さんのものなのか分からないけど、気分的にはとても盛り上がります。さて、カナダ、アメリカでは、かなり人気出ちゃっているようです。日本とは温度差が違うのでしょうけど、見た目もいいし、日本でもきっと人気でると思うなあ。来日させてほしいです。    (純生)


STREAMS OF WHISKEY / THE POGUES
 ケルティック・パンク・バンドの'02年リリースのライヴ・アルバム。ライヴ自体はShane MacGowan在籍時のもので、'91年のライヴです。なんか同名のライヴDVDも出ているようです。それにしても、ライヴだとますますShaneのVoの下手さ、荒さが出ていますね; でも、バックはそれなりにきちっと演奏しているので、この荒っぽさがこのバンドの魅力なのです。知っている曲もちらほら聴けるのですが、そんな曲の1曲"Thousands Are Sailing"はShaneじゃない、もっと上手い人が歌っている、メロディがとても切ない曲なのです。ぞくぞくして意味もなく涙出てきそうになるぐらいに。以前に聴いた時も好きだったと思うのですが、ますます好きになりました。でも、全体的な選曲は個人的にはいまいちかな。実はこの後聴いたShaneのソロのライヴの方がいい曲ばかりだったからです。    (純生)


THE RARE OUT' STUFF / SHANE MacGOWAN & THE POPES
 元POGUESの酔っぱらいヴォーカリストのシングル収録曲などを集めたレア・テイク集です。21曲も収録。まあ、POGUESは追い出されたみたいだし、やっていることは同じです。楽しいケルティック・パンク。上手いヴォーカリストではなくて、酒焼けしたようなしがわれ声が特徴であり、素晴らしいところです。POGUESの名曲"Fairytale Of New York"のパート2のような、女性Voとのデュエット曲"You're The One"が素晴らしいです。女性VoはCLANNADMaire Brennanでして、映画「CIRCLE OF FRIENDS」用の曲なのだとか。そういえば、そんな話があったなーと思い出しました。聴きたかった曲なので、嬉しいです。そして"Christmas Lullaby Edit"もとても聴きたかった曲です。THIN LIZZYBrian Robertsonがプロデュースしています。またこのアルバムにはクレジットはありませんが、シングルのほうにはPhil Lynottに捧げる旨のクレジットがされているのだとか。しっとりとしたクリスマス・ソングですね。なお、Brianは『THE SNAKE』アルバムではギターも弾いています。で、もう1曲Brianプロデュースでケルトの超有名曲"Danny Boy"も収録されてます。  (純生)