MACALLA / CLANNAD
 女性Vo擁するアイルランドのケルト・バンドの'85年リリースのアルバム。アルバムの感想書くたびに書くことですが、このバンドはあまりケルトケルトしていないので、そんなに好きではありません。でも代表的なバンドだし(権威主義)、中古で安く落ちていれば、拾ってきちゃいます。逆にみんな同じなケルトの中では(乱暴な言い方;)個性はしっかりと確立していますけどね。そして、まあ、このアルバムも予想通りの音。コーラスはきれいだけど、落ち着いたモダンなサウンドで、分かりやすいケルトのメロディはそんなに出てきません。"Closer To Your Heart"も全然ケルトじゃない大人向き?の曲ですけど、なんか気に入ってます。てゆうか、ベストかなんかで聴いている曲なのでしょう。"Journey's End"はこのアルバムでは唯一の分かりやすいケルト。明るく軽快なテンポで、単純に楽しめます。    (純生)


ON AIR / JUNE TABOR
 ブリティッシュ・トラッドの女王とされるJune Taborの'76年〜'90年までのBBCの音源をCD化して'98年にリリースしたものです。たぶんスタジオ・ライヴなのでしょう。元々、Voの楽器の演奏は最小限で、アカペラで歌ってしまう人のようなので、これまで聴いてきたアルバムでも生っぽい歌は聴けたわけですが、ここでは更に生音っぽい歌を聴くことが出来ます。とはいえ、アカペラ曲は、どの曲も同じに聞こえてしまってダメですね; Voは素晴らしいのですけど。でも、このアルバム買って良かった!と思えることがあります。3曲だけですが、エレクトリック・ギターをも含む演奏をバックに歌っているのですよ。バックの力強い演奏に全然負けていないVoが凄いです。演奏に負けまいと、もっともっと凄いVoになっているかのような。アカペラ曲ではそんなことないのに、ぞくぞくしちゃいました。彼女の新しい一面を見たようで、驚きました。クレジット見て更にびっくり。バックの演奏入りの3曲は、イギリスのケルティック・パンク・バンドOYSTER BANDが担当しているではありませんか! フィドルの奏でるメロディは、確かにOSYTER BANDのそれを思わせるようであったけど、共演しているとは知りませんでした。買ってよかった!   (純生)


SEAL MAIDEN - A CELTIC MUSICAL / KARAN CASEY & FRIENDS
 昨年末のケルティック・クリスマスで2度目の来日をした(1度目はバンドで)、元SOLASの女性Vo、Karan Caseyによる、アイルランドの伝説の物語を、ナレーターとシンガーの両方をつとめて聴かせる企画盤。'00年リリース。日本盤も出ています。シンプルな曲をKaranが可愛い声で歌ってくれます。そして曲の間にはナレーターが入ります。物語を話しているのでしょう。参加ミュージシャンは若手の人が多いみたいですが、ベテランもちらほら。私が分かるのはALTANMaireadだけです。それも、どの曲で歌っているのかがよく分かりません(笑)。まあ、KaranもMaireadも可愛い声で、似ているものなあ(強引?)。子供達が歌っている曲もあります。全体的には、長閑で純粋なアルバムで、母と子供で聴くようなケルトなのかもしれません。おじさんの私は、Karan萌えー!とか不純な気持ちで聴いていますが。       (純生)


GATHERING PACE / RELATIVITY
 シリー・ヴォザードBOTHY BANDのメンバーによるバンドの'87年リリースの2nd。日本盤が出ています。1stを先に聴いています。アイルランド人とスコットランド人によるバンドだけあって、正しいケルト、正しいトラッドではないです。それでもスマート過ぎて、正直面白みに欠けます。他の正しいケルトのアルバムに比べると、1曲1曲はかなり印象には残るものの、ぐっとくるには至らないのですよね。インスト曲と男女Voによる歌曲が半々ぐらい。楽器ではアコーディオンが活躍しています。  (純生)