LUNA PARK / KILA
 ケルトをベースに、アフロ、カリブ、ジプシー、プログレ、ファンクなどを混ぜ合わせた破天荒なサウンドを聴かせる、アイルランド出身のバンド…と初めて、ちゃんとしたバイオから引用してみました。私はアフリカ民族音楽入りのケルト…と認識していたのですが、ちょっと違うのかな(笑)。で、'03年リリースのアルバムです。まあ、これまでと音楽性は大きく変わらないので、かなり期待していたわりには、ちょっとがっかり。なんか新作を聴いた感じがしないんだもん。でも、この個性的な音楽は何度聴いても素晴らしいと思う。ぱかぽこ…とラテンというかアフリカというか、そんなリズムをバックに、ケルトなフィドルが載って、そしてハスキー・ヴォイスの男性Voがアフリカ民族音楽っぽく歌います。そうケルトといっても、唯一無二の超個性的なサウンドです。静かな曲よりも、KILA風ダンス・チューンな元気で長い曲がいいです。聴いていて、ぞくぞくしてくるし、いやでも気分も高まっていきますよ。私はケルトなら何でもライヴ行く!という時期に、いきなりこのバンドのライヴを見て、とても衝撃を受けました。それから6年ぶりの、今年'04年の夏に彼らがまたやってきます。地味だったけど、フィドルのおねいさんも可愛かったなー(笑)。そして、輸入盤の限定盤と、'04年になってリリースされた日本盤には4曲入りライヴDVDが付いています。私は輸入盤を買ってました。で、DVDの方は、素人が撮影したようなカメラ・ワークだけど、それでも充分に楽しめました。久しぶりに動いているところ見て、おねいさん可愛いなーとまた思ったり。あとはイーリアン・パイプ奏者もいるので、フィドルの音が負けちゃっているなって、前にライヴで見た時に思ったことを思い出しました。今年の来日公演は、ジプシー・サマーのイベントの一環として行われるようです。共演は、世界最速のジプシー・ブラス・サウンド、ルーマニアのFANFARE CIOCARLIAというバンドです。こちらも楽しみ。   (純生)


LOOSELY CONNECTED / NIAMH PARSONS
 アイルランドのトラッドを歌う女性Voの'92年リリースの1stソロ。アーカディというバンドで歌っていた人だそうです。聴くのは2枚目です…って、以前聴いていたのは忘れていたけど、June Taborっぽくて、Dolores Keaneみたくもあるなーなんてこのアルバム聴いて思ったけど、以前聴いた時も同じことを思ってました; そう、むちゃくちゃ歌が上手い人です。踊れるケルトなアルバムではないけども、力強い歌に惚れ惚れしちゃいます。聴いていて、ぞくぞくしちゃうんですよ。バックではイーリアン・パイプとか流れてる曲もありますので、そこはかとこなくケルトなのですが、モダンなトラッドな曲もあります。エレクトリック・ギター入りのトラッドもあります。Sandy Dennyみたいですね。こういう歌メインのアルバムを気に入るのは久しぶりです。印象的な曲も多いです。ケルトだけじゃないからかも。     (純生)


BAND OF GYPSIES / TARAF DE HAIDOUKS
 13人組のルーマニアのジプシー音楽集団の'01年リリースのアルバム。聴くのは2枚目。そんなに高い値段じゃなく買えてラッキーなんて。ライヴはもう3回見ているのに、アルバム聴くのはやっと2枚目ですなんて。そしたら、以前聴いたのもライヴ・アルバムだったけど、これもライヴ・アルバム。まあ、スタジオ・アルバム聴いてないからそんな判断できないけど、きっとライヴ・バンドなのだろうし、いいかもなーなんて。そしたら、なんか曲構成も一緒なんですよ。最初は亡くなってしまったニコライ爺さんのぎぎーっていうフィドルの弦を引っ張る技。そして、豪華で盛り上がる、これぞこのバンドの持ち味であるハイ・テンションな曲…まあ、3回のライヴも似たような曲構成だし、ライヴ・アルバムも似てしまうんだろうねなんて。でも、なんか気になって、以前聴いたアルバムを確認してみたら、見事に同じアルバムでした; ジャケが全然違うんですよねー; でも、まあ、この民族音楽楽器と弦楽器とブラスとが絡み合うこの音楽は、何度聴いても血が騒ぐ。そしてハイ・スピード。同じアルバムであっても、そんなにがっかりもせず。ネタにもなるし(笑)。でも、次は他のアルバムを聴きたいものです。  (純生)