WHO KNOWS WHERE THE TIME GOES? / FAIRPORT CONVENTION
 ブリティッシュ・トラッド・バンドの'97年リリースのアルバム。'60年代後期から活動しているバンドですから、ごく近年作ということになります。もう聴くのは10枚目以上なので、新鮮味はありませんが、明るいアイリッシュなメロディが聴こえてくると、それだけでわくわくするものがあります。素朴でフォーキーなトラッド・ロックです。いつも同じ感想を書いているような気がしますが。
"I Heard It Through the Grapevine"は初期のメンバーのRichard ThompsonRoy Woodが参加してのライヴ音源。ラストのタイトル・トラックはライヴ音源。静かなバラード・タイプの曲で、とてもメロディが優しくていいのです。でも、どこかで聴いたことある。2回見ている来日公演でやっていたのかな? (純生)


NO FRONTIERS / MARY BLACK
 アイルランドの女性Voの'89年リリースのアルバム。来日公演も何度かやっている人ですね。私も1度ぐらい見たことあったかなあ? アルバムを聴くのはこれが初めてのようです。妹さんのアルバムとかは聴いているのになあ。ケルトのメロディを取り入れつつも、モダンで上品な大人向けのヴォーカル・アルバムといったところでしょうか。アコーディオンのメロディが多くの曲で入ってくるのが嬉しいですが、ケルトな楽器じゃないサックスも入ります。ケルトのメロディは物足りないけども、彼女の歌があればそれでいいのでしょう。普通に上手い人ですもの。特に気に入った曲はないかな。(純生)


FREEDOM AND RAIN / JUNE TABOR AND THE OYSTER BAND

 イギリスのブリティッシュ・トラッドの女王である
June Taborと、ケルティック・ロック・バンドOYSTER BANDとの共演作。'90年リリース。初めてこのアルバムを見つけたときは驚きました。両者ともに好きな人たちだったから。そして共演作なんかが出ていることに。日本盤も出ています。ライナーにはSandy Denny擁するFAIRPORT CONVENTIONに匹敵するとか、再来とか書かれていて、なるほどなあと唸ってしまいました。確かにそんな音楽性なのです。ライナーを書いているのは私が尊敬する大島豊さん…さすが読ませる深い文章なのです。実はソロ・アルバムにおけるJune Taborほど、ここでは彼女の実力が発揮されてないなあとか。OYSTER BANDのほうも彼らのアルバムではもっとはじけているのになあとか。いまいちかなとか不満もあったのですが、FAIRPORTのことを念頭に置いたら、あっという間に名盤になってしまいました(笑)。両者が歩み寄った音楽性なのです。(純生)



'08.01.09 / It's So Easy