BY THE TIME IT GETS DARK / MARY BLACK
 アイルランドの女性Voによる'90年リリースのアルバム。アイリッシュのメロディをちりばめつつも、他のジャンルの音楽性なども入ってきているようだし、そしてアイリッシュ・トラッドの土着的な部分はあまりなくて、素朴だけども洗練された音楽。そんな音楽を一流の女性Voが歌ってくれます。ケルトを期待するとちょっと物足りないかもしれないけど。いろいろな人の曲を歌っているけども、彼女の歌がメインだから、音楽性がぱらけているという感じはないです。オープニングのタイトル・トラックは故
Sandy Dennyによる曲です。なんか嬉しい。"Farewell Farewell"Richard Thompsonの書いた曲で、FAIRPORT CONVENTIONのカヴァーです。(純生)


THE TAIN / HORSLIPS
 アイルランド出身のロック・バンドの'73年リリースのアルバム。手にしたのはリマスターされた再発盤と思われます。オリジナル・ジャケットから変えちゃっているようなのは残念です。聴くのは5枚目ぐらい。ロック・バンド編成なのですが、フルート、ホイッスル、イーリアン・パイプ、バウロン、フィドル、マンドリン、コンサルティーナ…とアイリッシュ・ミュージックの楽器をも使っています。エレキ・ギターとそれらの民族楽器が同時に音を出されるので、メタル心とケルト心の両方を満たしてくれます。派手なギター・ソロとかも入ってきたりする曲もありますし。FAIRPORT CONVENTIONほど崇高な感じはせずに、もっと気軽にやっちゃっている感じ。アルバム毎に大きく音楽性に変化はないので、さすがに新鮮味はなくなってきたけども、心地よく聴くことが出来る音楽なのは確か。(純生)


HANG UP SORROW & CARE / MADDY PRIOR AND THE CARNIVAL BAND
 イギリスの老舗トラッド・バンド
STEELEYE SPANの女性VoであるMaddy Priorの別のトラッド・バンドの'95年リリースのアルバム。STEELEYE SPANよりもずっと楽しい感じのトラッド。アイリッシュとはちょっと違った、クラリネットとか変な笛とか? 中世っぽい楽器も使いまくりなのかな。聴いていて、ほんと楽しい気分になる。曲のほとんどはトラッド・ソングみたいです。Maddyの声は張りがあって、力強く迫力があって、ほんといいお声です。'03年に来日公演もやっていて、私も見に行ってました。吉祥寺の武蔵野市市民会館なんてところでやってます。更に前年には同じ場所で、彼女のソロ公演なんかもやってました。そんなことも思い出しましたよ。(純生)


'08.04.11 / It's So Easy