AWAKE INSIDE A DREAM / ANGELS OF VENICE
 メタル・ファンの間でも話題になったバンドでしたよね。アメリカ人のハープ奏者を中心とする、チェロ、フルート、パーカッションによるアイリッシュ・ミュージックっぽいことをやるバンドの'96年リリースの2nd。でも純粋なアイリッシュ・ミュージックじゃなくて、アイリッシュ・ミュージックを取り入れてニュー・エイヂ・ミュージックのような感じです。上品な音楽。ヒーリング系? 楽しさはないので、私は物足りなさをたくさん感じます。インスト重視っぽいけども、ソプラノ女性Voが入る曲が主体。なんとなくLoreena McKennittを想起してみたり。そういえば、彼女の音楽も純然たるアイリッシュじゃないものね。でも、本作は彼女の域には達してない。まあ、メタル・ファンがいい!なんて言うのは所詮こんなもんなんだ!なんて思いもわけで、まだまだ私も血気盛んな証拠か。いや、正直、そんなに面白くないよ(笑)。(純生)


HOUSE FULL / FAIRPORT CONVENTION
 ブリティッシュ・トラッド・バンドの'70年のアメリカはLAでのライヴを収録したライヴ・アルバム。女性Voの
Sandy Dennyが脱退してしまっているので、同じ曲でもここまで魅力が感じられないとは…。名曲は確かに名曲なのですけど…。インストの"Toss The Feathers"なんかは当然問題ない(笑)。アイリッシュのメロディ満載の楽しい気分にさせてくれるダンス・チューンです。名曲"Matty Groves"は男性Voの歌が下手過ぎで、無残な出来です; まあ、私が彼らのライヴを見たときは、女性Voは不在だったので、こんな感じだったんですけどね。そして、そのライヴはとても絶賛してたし(笑)。フィドルの速弾がとんでもないことになっているインスト"Mason's Apron"なんかは文句なく素敵です。トラッドなのにこんなに速くていいんでしょうかね(笑)。(純生)


FISHERMAN'S BLUES / THE WATERBOYS
 アイルランドのロック・バンドの'88年リリースのアルバム。普通のロックをやっている時代の方が長いバンドですが、初期にはアイリッシュ・ミュージックを取り入れたケルティック・ロックをやっていた時代があったようで、あのアコーディオン美少女(といっても、もう30歳はとうに超えたと思うけど)シャロン・シャノンも参加していた時代もある。本作も思いっきりアイリッシュ・ミュージックをやってます。フィドル、マンドリン、アコーディオンの楽器をメインに、でもロックっぽさもある。軽快で、アイリッシュの優しいメロディが溢れる音楽性。Voがしっかりと歌心のある人という強みもあります。(純生)





'08.10.10 / It's So Easy