CONQUERING THE THRONE / HATE ETERNAL
 WICKED WORLDから'99年にリリースされたデス・メタル・バンドの1st。MORBID ANGELサポート・ギタリスト(?)がいるそうです。もう一人のGは元SUFFOCATION。MORBID ANGELはアルバム毎ごとにいろいろなサウンドに変化していったので、特にMORBID ANGELっぽいという気はしません。ここで聴かれるのはブルータル・デスです。CRYPTOPSYのようにかちっとしたサウンドで、メロディアスなギター・ソロが入ってきたりします。ブラスト・ビートはブルータル・デスとしては当たり前にですが、凄まじいです。特に個性は感じられないのですが、時折はっとさせられるフレーズとかもあったりして、ブルータル・デスが好きな人には文句なしに楽しめるのではないでしょうか。私もそれなりに楽しめました。(純生)


DOMUS MUNDI / HOLLENTHON
 3人組のオーストリア出身のゴシック・メタル・バンドの'99年リリースのおそらくは1st。ギターが元PUNGENT STENCHの人です。ずばり言って純生めちゃくちゃ気に入っています。屋台骨となっているのはデス/ブラックのサウンド。そこにシンセ、ティン・ホイッスル、イーリアン・パイプ、ストリングス…などの様々な楽器が曲により絡んでくる。デス声、普通声の男性Vo、女性コーラス、男性コーラス。そして様々な民族音楽の要素が盛り込まれている。それぞれの楽曲に個性があるので、特に気に入っている曲にコメントをつけたい。"Homage - Magni Nominis Umbra"は大胆なホーンを導入…ドゥーミィーな雰囲気を創り出している…メロディは中近東メロディ…両手を胸で合わせて左右に揺れてしまいたい気分になる。"Vestage - Non Omnis Morlar"は原始的なドラムのリズムに乗って、ノルウェー・トラッドっぽい、メロディが展開されている。アイリッシュのそれとはちょっと違う(ような気がしているだけかも)。ケルトっぽいメロディはエレキ・ギターが担当している。"Interlude - Ultima Ratio Regum"はエレキ・ギターが奏でるケルトのメロディにティン・ホイッスルが絡んでくる。そしてイーリアン・パイプも入ってくる正真正銘のケルト・メタルなインスト曲。もう1曲"Premonition- Lex Talionis"もティン・ホイッスルとフィドルが活躍するケルト・メタル。勇壮な男性コーラスとデス声のミスマッチが面白い。ラストの"Eclipse - Vita Nova"の勇壮なオペラチックな男性Voそして、泣き泣きのギターがいい。とまあ、何でもありながら、トータル的には散漫な印象はない。ただし変態度が高いゴシック・メタルなので、変なのが好きな人にだけお薦め。 (純生)


VISIONNAIRE / MISANTHROPE
 フランス出身の5人組のゴシック・メタル・バンドの'98年リリースの4th。G/Voがゴシック・メタル界をリードするHOLYレーベルの社長さんなのです。自らが個性的なゴシックを先頭立ってやっているのは社長の鏡です(?)。このバンドの特徴は、コアなデス・メタルを基調にしながらも、曲展開が複雑であるということです。いわゆる実験的なとか、プログレ的な楽曲群です。そして随所に見られる気持ち悪い変なメロディが持ち味です。Voの嘆くようなデス声からもCELTIC FROSTからの影響も見える。本作においては、気持ち悪さはそのままで、今までにはなかった疾走感と華麗なメロディが出てきているのが成長の証。ピアノが乱舞し、ベース・プレイもばしばしで目立っていていい。IN FLAMESのJesperとAndersがゲスト参加している。 (純生)


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