REVOLUTION DNA / SEPTIC FLESH
 HOLYレーベルの至宝ギリシャ出身のゴシック・メタル・バンドSEPTIC FLESHの'99年リリースの5th。HOLY盤は豪華デジパック。なんと、3rdから加入していた女性VoであるNatalie嬢がいなくなっているではありませんか!(涙) 女性Voがなくなっただけではありません。サウンドもいきなり大変貌です。ブルータルな部分はなくなり、すごく聴きやすいメロデスちっくになっています。Voもディープなデス声はなくなり、デス声担当の人もわりと普通に歌っています。前作では2人で歌っていて、普通声とデス声とを分け合っていて、なおかつ女性Voが入ってきて…そして暴虐な部分と美しい部分が同居していて…そしてギターがなきなき…そんなSEPTICが好きだったのに…。メロデスちっくになっているのは、スウェーデンにおいてのレコーディング、しかも多くのメロデスを手がけているFrederik Nordstromとの共同プロデュースによる影響もあるのでしょうね。しかしですね、自分で嘆いておいてなんですが、相変わらずギターのメロディはなきなきですね。SEPTIC節といいましょうか。もう、深淵に落ちていくような感覚は相変わらずです。ギターの美しさにぞくぞくしちゃうのも変わってないです。なんだなんだ、いい曲も多いですよ。オープニングの"Science"とか"Little Music Box"とかなきなきで最高です。"Revolution"は元気でスピーディーなメロデスちっくな曲の代表格ですが、それでもギターの音色はSEPTIC節全開です! そしてNatalieファンよ、安心して下さい!(純生、あんたのことだ/汗)。ギターのChris AntoniouとNatalie Rassoulisによるプロジェクト・バンドCHAOSTARが始動しているそうです! やっているのは、SEPTICの前作で大仰なオーケストレーション&コーラス隊&オペラチックに歌うNatalieという曲があったが、あんなことをやるようです。素晴らしいではありませんか! このバンドのアルバムもHOLYからリリースされるのだとか。そうそうCHAOSTARは、このアルバムに収録されている曲名でもあるんですよ。 (純生)


SUPREME ACT OF WAR / STORMLORD
 イタリア出身の5人組メロディック・ブラック・メタル・バンドの'99年リリースの2ndフルレンスです…1stミニがリリースされているとか。Keyがばりばりシンフォニックさを演出していて、突っ走る部分、力強い部分はとてもかっこいいです。ドラムはブラスト・ビート叩きまくりです。時折、ゲストの女性Voのふわふわソプラノがとてもいい感じで入ってきます。全曲で入るわけではないので、希少価値があるのがまたいいのかも。このバンドのいいとこの全てを詰め込んだようなオープニングで"Where My Spirit Forever Shall Be"でガツンをやられます。続く"A Descend Into The Kingdom Of the Shades"の合唱隊がオペラチックに歌う部分もいい。インストの"Sir Lorial"はブラスト・ビートをバックに、Keyがきらきらと輝くようなメロディを奏でている…ブレークしてのトラッドちっくに演奏される部分がいい。そしてまたかっこよく疾走するんです。"Immortal Heroes"では同郷のバンドDEATH SSのSteve Sylvesterがゲストで歌っているのが興味深い。しっかりと、ねちっこい爬虫類系のVoが聞こえてきます(笑)。"Of Steel And Ancient Might"ではヴァイオリンが入ってくる部分が素晴らしい。女性Voといい、Keyの奏でるメロディの優しさといい、初期DISMAL EUPHONYを想起します。とても気に入っています。ミニも聴いてみたいですね。 (純生)


BEYOND THE VEIL / TRISTANIA

 ノルウェー出身の6人組、女性Vo+男性デス声Voを擁するゴシック・メタル・バンの'99年リリースの2ndフル・アルバムです。ジャケットがちょっとエッチ…美しい類のエッチですね。1stではマントで覆われていたのに、先行のシングルでもそうでしたが女性Voが肩と胸元を露出していて、けっこーたくましいのね…と思い知らされる。でも美形ですよ。好きです。…じゃなくて、肝心のサウンドは一言でいうと、THEATRE OF TRAGEDYタイプです。1stの延長線上。大きな変化はありません。多少、1stの方が楽曲がシンプルだったかな。ちょっと複雑な展開を持つようになってきて、ごちゃごちゃしている感じもします…そう感じてしまうのは、まだまだ聴き込みが足りないのかも…まだまだじっくりと聴くべきアルバムなのでしょう。聴くごとに新鮮なフレーズに出会えます。まあ個人的には1stの方がこれ!という楽曲が多いような気もします。また女性Voのオペラ歌唱がほんと素晴らしいのですが、それだけに頼ることなく、男性デス声の力強い部分を充分に残しているのがいいです。楽器のオプションとしては、ピアノとヴァイオリンです。ピアノは情熱的に、ヴァイオリンは叙情的に楽曲を演出しています。また男性普通声もあり…"Heretique"ではこれがまたいい味を出している…この曲は女性Voなしでも、いい曲というのが素晴らしい! 先行シングルのタイトル・トラックでもあった"Angina"が一番好きかな。"Opus Relinque"はあえぎ声がぐー(笑)。ま、ともかく、女性Voものゴシックが好きな人は必聴アイテムでしょう。 (純生)


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