IN THE ELECTRIC MIST / GODSEND
 ノルウェーのドゥーム/ゴシック・メタル・バンドの'95年リリースの2nd。HOLYレーベルです。1st同様にDan Swanoが参加して、プロデュースも担当しています。1stではDanが歌っていたのですが、本作では専任Voがいまして、Danはシンセとパーカッションを担当しています。サウンドは1stの延長線上でして、繊細なサウンドをも持つメロディアスで遅い曲をやってます。例えばCATHEDRALのように、力強いところはなくて、ひたすらだらだらしていて、キャッチーでポップな部分があるのが個性と言えば個性かも。でもそれは強烈なものではないので、HOLYのバンドにしてはやはり地味なわけです。中古コーナーの常連なのも致し方がないところでしょうか。    (純生)


SADISTIC SEX DAEMON / MISANTHROPE
 フランスのゴシック・メタル・バンドの'03年リリースの7th。ゴシック・メタルといっても、そのカテゴライズが適切なのは初期であって、今はちょっと変わったメロデスみたいなサウンドですけど。前作『IMMORTAL MISANTHROPE』はシンフォニックなところとキャッチーなところがとても気に入り、聴いた年のベスト・アルバムにもしてしまいました。本作はその延長線上にはあるのですが、シンフォニックな部分、美しいメロディが減退してます。オープニングの"Revisionniste"は魅力的なメロディが溢れていますが、タイトル・トラックなんてアグレッシヴなだけで、全然面白くないし。半分以上の曲は正直面白くありません。残りの半分も前作に比べるといまいち。なお私が手にしたのはフランス語ヴァージョンの2枚組のでして、2枚目の方は6曲のアルバム未収録曲とかインスト・ヴァージョンとか英語ヴァージョンが収録されています。またMAIKING OFの20分の動画も収録。初めてMISANTHROPEの動いているところ見ました。といっても、レコーディングの作業がメインなので(まあMAIKING OFだし…)、あまり面白くはないですけど。なお、本作は英語ヴァージョンのフォーマットのとか、フランス語と英語の2枚組とかそんなのも出ているようです; 私はボーナス・トラック入りの日本盤とフランス語盤の1枚組のも買ってしまいました。後者ははっきり言って買わないでもよかったです; (純生)


RAPE IN RAPTURE / MISTELTEIN
 スウェーデンの暗黒系メタル・バンドのおそらく'00年に出された作品です。Key入りの、ザクザクとして、スラッシーな、ブラック・メタルを演っています。'01年作と比べると、この作品、若干メロディーのクサさが多い感じです。ザクザクとして、メロディーもなかなか良くて、なかなか良い感じでした。結論として、この作品、クサーい暗黒系メタルを、さがしている方には、けっこう楽しめる作品と、思いました。   (クサブラメタラー)


DIVINE.DESECRATE.COMPLETE / MISTELTEIN
 こちらは'01年に出された作品です。疾走感が抜群の、シンフォニックなブラック・メタルを演っています。けっこうスラッシーで、なおかつ、メロディーもなかなか良い感じで、好感触でした。上で、シンフォニック・ブラックメタルと書きましたが、このバンド、世間では、メロディック・ブラックの方に、分類されるかもしれません(大汗)。結論として、この作品、メロディーのクサさと、ザクザクとした疾走感が、なかなか良いバランスが、取れていて、なかなか楽しめて、良かったです。     (クサブラメタラー)

LIKE GODS OF THE SUN / MY DYING BRIDE
 イギリスのゴシック・バンドの'96年にリリースされた4thを、'03年にリマスターして、ボーナス・トラックを2曲付けて、デジパックにして再発したものです。このアルバムの"For You"が超大好きな曲で、何度聴いてもしびれます。強烈な印象のビデオ・クリップが作られているのも、好きな度合いを強めているのですけども。ぼろぼろで沈んだままの現在の心境を再確認させてくれると同時に、本当は確証も何もないけども、かすかに希望と生きていく気力が出てくるよう。アップ・テンポで始まって、でもすぐブレークして、静かなパートへ突入。絶望感を増幅させてくれるようです。そしてヴァイオリンが悲しげに鳴り響きます。そう、このアルバムはヴァイオリン奏者Martin Powell(現CRADLE OF FILTH)のラスト・アルバムになってしまっているのですよね。ビデオ・クリップでは、皮ジャン姿で、首を振りながら、ヴァイオリンを演奏しているMartinが凄くかっこいいのですよ。で、アルバム全体としては、ピック・アップすべき曲は他にはないものの、全体通して、暗くだらだらした雰囲気を漂わせていて、いいアルバムと思います。Aaronはデス声ではなく、実に艶っぽい声色で歌っています。これまたしびれます。ボーナス・トラックはアルバム収録曲の別MIXで、2曲とも、トリップするような音?の方向へ、いじってある感じです。  (純生)