OUTSLEEPING / EVEN VAST
 イタリアの女性Vo擁するゴシック・メタル・バンドの'03年リリースの2ndフルレンス。サウンドは1st『HEAR ME OUT』やシングルなどの延長線上で、アトモスフェリックなシンセはバックでなっているけども、ドゥーミィーなでわりとな楽曲を、綺麗な声色のおねいさんが歌ってます。このおねいさんもこれまでは割と淡々に歌っている印象があったのですが、本作では淡々さを残しつつも、歌メロをつけて歌うようになってきたかな。そして声色も一本調子ではなくて、優しく歌ったりも出来るようになってきたかな。こうなってきて、ますますおねいさんの歌声に聞き惚れてしまうと、THE GATHERINGのAnneke嬢のように聞こえてくるから不思議だ(笑)。いや、そんなにいいはずはないです。でも"Dawning Gloom"は歌メロのみ名曲。バックは他の曲と一緒だから(笑)。この曲は誰かのカヴァーかと思うぐらいに、歌メロが秀逸です。そして、Video Clipが1曲収録なのですが、ずばりこの曲なのです! ストレートのロング・ヘアーがかっこいよく、そして綺麗なおねいさんのお姿がたっぷりと! この時点で、名曲扱いになりました(笑)。ジャケが男性の暗い顔…というどうしようもなく地味なのが、とってももったいない。今こそ、もっと華やかに売り出すべき。(純生)


PROJECT BLUEBOOK / THE THIRD AND THE MORTAL
 ノルウェーの男女Vo擁するゴシック・メタル・バンドの'05年リリースの企画盤。新曲2曲と、ライヴ5曲を収録してます。新曲はアヴァンギャルドで、ゴシック・メタルっぽさはまるでない『MEMOIRS』と同じサウンド。おねいさんが綺麗な声で歌っていますが、変な楽曲です。プログレって言ってしまえばそれでいいのかな。美しさと暗さはゴシック・メタルに通じます。ライヴのうち1曲は'98年のもので、変なインスト(笑)。4曲は'02年のもので、こちらは男女Vo入り。お客さんの盛り上がりが凄い!なんてことはなくて、みんなじーっと静かに聴いているんだろうなあ(笑)。ライヴでも細かなところまでアバンギャルドさは行き届いています。あまりライヴっぽくないってこと。『IN THIS ROOM』収録の"Sort Of Invisible"もやっていますが、今の楽曲の中にあっても違和感ないなあ; ってことは『MEMOIRS』へのサウンドの変化は自然の流れなのか。ゴシック・メタルの重要バンドではあるけど、正直本作はそんなに好きじゃないなあ。(純生)


PARADISE LOST / PARADISE LOST
 イギリスのゴシック・メタル・バンドの'05年リリースの10th。サウンド変わりましたねー。昔に戻ったみたいです。ギターの音が全面に出てますし。とてもヘヴィで、サウンドにも深みがあります。あ、この感じのギターって『ICON』っぽい!なんて何曲かで思ってしまいます。ただし、デス声ではなくて、普通声で歌っているので、どうしても軽く安っぽく感じてしまうのです; あと近年作っぽい安っぽいメロディもちょっとあり。"Sun Fading"のギターの音色はまさに『ICON』です。一番好きな曲かな。シングル・カットされた"Forever After"はのりのりでいいです! アメリカのゴシック・メタル・バンドTAPPING THE VEINの女性VoのHeatherがゲストでバック・ヴォーカルを担当してます。バンドとどういう関係なんだろ。そんなわけで彼らの『HOST以降では、一番気に入りました。ジャケットはSEPTIC FLESHのメンバーが手がけているのでアバンギャルドです。 (純生)