BLACK TEARS / RAJNA
 フランス/チベットの民族音楽系ゴシック・バンドの'05年リリースのベスト・アルバム。地道にアルバムのリリースを重ねて、ベストを出すようなバンドになりましたよ。正しい?DEAD CAN DANCEフォロワーで、アルバムごとの大きな変化はなく、1曲だけでも、ちょっと違うことをやるだけで、私などは大喜び!なのですが。本作は未発表曲やRare trackとされた初期音源なども収録されていますが、初めて聴いた気がしませんよ(苦笑)。タイトル・トラックは未発表曲で、オープニングにEditを、ラストに本編?が配置されてます。決して、印象に残る曲ではないですけど。
DEAD CAN DANCEのカヴァー"Cantara"も収録されてます。そうだ、RAJNAのほうを先に聴いているから、DEAD CAN DANCEのを聴いた時にも気に入った曲になったのに気が付きましたよ。それからエスニック・サウンドならがもデジタルで、このバンドにしては面白い曲だなーと思った"Buried Philae"は同じHOLY REC.のゴス/インダストリアル・バンドDIVISION ALPHAによるリミックスです。ただ、もっと派手にピコピコしちゃったら、アルバムでは浮きまくって、もっと面白いのになあ。(純生)


AND THE WINGS EMBRACED US / LACRIMAS PROFUNDERE
 ドイツのゴシック・メタル・バンドの'95年リリースの1st。うわ、やっと聴けました。でも私が手にしたのは'03年にジャケットを変えて再発したものなので、オリジナルの1stも欲しいなあ。'05年リリースの
『AVE END』のVideo Clipにおいて、ロマンティック・ゴシックになった音楽性と共に、その垢抜けたルックスのかっこよさにおいて、「こんなの私たちが知っているLACRIMAS PROFUNDEREじゃないやい!」という伝説を作り上げた彼らですが、そんな私たちには、この1stは安息の境地です。ほっとします。遅い哀愁メロディたっぷりのゴシック・メタルをやってます。男性Voはデス声と普通声を歌い分け。フルートやヴァイオリンも絡んでくるし。女性Voも入ってくる。ほんと、正しいゴシック・メタルです。ヴァイオリンの音色の響きがチープなのも、決してマイナス要素ではないわけです。古臭くて、だらだらとしていて、ほんと懐かしい感じ。こんな時代があるからこそ、今のかっこいい彼らの変貌にも素直に喜んであげられる。(純生)


RAVENHEART / XANDRIA
 ドイツの女性Vo擁するゴシック・メタル・バンドの'04年リリースの2nd。1st
『KILL THE SUN』の印象がいまいちで、そして伊藤政則のEVANESCENCEの名前を使ったわけの分からないコピーが足かせとなり、更に本作からのシングル『EVERSLEEPING』がバラード曲でいまいちで、なので私は聴くのを後回しにしてしまってましたよ。でもでも、1stよりも全然よくなっているじゃないですか。1stの薄っぺらさがなくなり、力強くなっていますよ。そして高揚感たっぷりのシンセが曲も聴いている気分をも盛り上げてくれます。まるでWITHIN TEMPTATIONになったみたいですよ。力強い曲に囲まれているからこそ、バラードの"Eversleeping"も映えてきますよ。オープニングのタイトル・トラックが名曲です。おねいさんの線の細い歌声がとてもいいです。優しい歌メロの"Answer"も気に入った曲です。歌メロが元気いっぱいの"Keep My Secret Well"も名曲。それにしても、ほんといいアルバムです。私の中でのバンドの格をしっかりとあがりました。(純生)