FALL-DARK WATERS / DECORYAH
 フィンランドのゴシック・メタル・バンド、'96年リリースのアルバム。ノイジーなギターリフはあるけども、バックではピアノが弾かれていて、Voはとても弱い普通声。全編に渡って物悲しい美しいメロディに溢れている。突然割り込んでくる女性Voもある。フルート、フィドル、チェロなども楽器も使われていて、プログレの範疇にも入りそうな感じ。女性Voのコーラスが美しさが特に際立ちます。素晴らしいです。(純生)


DISMAL EUPHONY / DISMAL EUPHONY
 ノルウェーのブラック・メタルの3曲入りシングル。メンバー4人のうち、女性Keyと女性Voがいる。美人か否かの判断までできる、はっきりした写真ではないが、暗い森で撮影されたらしきメンバー写真は雰囲気出ていて、いいです。女性2人ともドレス姿がとても似合ってます。
 サウンドはメロディを奏でながら適度にスピードがある感じ。ヒステリックなブラック声と、力んで歌うことなく、ふわーっとしたつかみ所のないような女性Voとのデュエットです。この女性Voの歌メロが素晴らしくいい。歌い方はほんと、どこにでもいるという感じではない。
 全体的なメロディの元になっているのはトラッドのような感じ。ノルウェーのトラッドをカヴァーしたプロジェクトであるSTORMに通じるものがある。(純生)


LES TENEBRES DU DEHORS / ELEND

 フランスの女性Voを含む3人組のゴシック・メタル・バンドの2nd。HOLYからのリリースです。歌詞はフランス語でしょうか、英語も混じっているのかな。幻想的なKeyやピアノ主体のオーケストラをバックに美しいソプラノ・ヴォーカルが乗ってきて、もうこの世の全ての美しさを表現する言葉を捧げたいのに、ヒステリックなデス声がかった男性が入ってくる。ここらへんがゴシック。
 …気が付けば、ギターもドラムの音もない。もはや、メタルとは言えないのではなかろうか。プログレには疎い私は「これは新しい音楽だ!」なんて感動してるけど、プログレでは既にこのようなバンドが存在しているのでしょうか。例えば、THE 3RD AND THE MORTAL出現時にも私は驚いたけど、プログレ者には充分な免疫があったみたいですし。
 悪く言えば雰囲気物なので、BGMにしていると、起伏はあまりないし何も残らないで通り抜けてしまうかも。このようなサウンドを創造するバンド自体は評価!なのですが、愛聴はできないのです。
 私の買った輸入盤はデジパックで、女性メンバーが目をつぶって気持ちよさそうにしている美しい写真も載っています。神話的な絵画(イラストというような安直なものではない)をふんだんに使っているブックレットも素晴らしい。邦題は『闇の使者』です。(純生)


DANCE THE MARBLE NAKED / ENCHANTMENT

 イギリスらしきドゥーム・ゴシックの'94年リリースのアルバム。重くゆっくりと、そして分厚いリフを持ち、Voは普通声とディープなデス声を使い分ける。時折出てくる、きらりと輝く美しいメロディ、力強さがましスピードが上がる展開がいい。
 "My Oceans Vast"が名曲! 怒濤のドゥーム・サウンドの中に、悲壮感漂う美しいギターのメロディが溢れている。(純生)


ADRENALINE/LEAVES / THE GATHERING
 オランダの女性Voを擁するゴシック・メタル・バンド、3rd『MANDYLION』からの2枚目のシングルです。"Leaves"はアルバム・ヴァージョンとEditの2種類を収録。Editの方は短いだけで、特筆することはありません。
 他2曲は新曲で、3rd日本盤のボーナス・トラックにもなっています。"Adrenaline"と"Third Chance"共に元気溢れる曲で、なかなかの佳曲です。(純生)