'03年の6月に、HOLY RECORDSから、日本人アーティストがデビューしたのは私にとっては間違いなく大事件でした。しかも、HOLYらしい個性的で変態な暗黒メタルという、HOLYから出るべくして出たようなサウンドだったのが更に素晴らしいです。その福島の一人暗黒メタル・プロジェクトKADENZZAのYouさんにいろいろと話を聞いてみました。 
日時:'04年2月21日 場所:福島県いわき市 Zeitmesser Studio  聞き手:純生


----最初に買った洋楽のアルバムは何ですか?

You:Sheena Eastonの1stアルバムでした(笑)。

----メタルを聴いたきっかけは?

You:高校生の頃に、友達の家に行ったらギターがあったんですよ。Ritchie Blackmoreモデルの白いストラトでした。で、ギター練習してるんだよみたいな。ま、その影響でRAINBOWとか聴きだして、Ritchie Blackmoreの妖しい立ち姿に憧れて。他にはMSGとか、LOUDNESSとか。当時のギターヒーローがいるようなバンドでしたね。

-----楽器を始めたきっかけは?

You:同じく高校生のころ、自分ではギターは買えなかったので、姉が持っていたフォーク・ギターをもらってきて。ガッド・ギターだったんです。クラシック用の指で弾くギターで、それにスティール弦をはって、半年ぐらい練習してました。その後にお金を貯めて、ギターを買って。その時はRitchieとかOzzyとかRandy Rhoadsとか好きで。本当に正しいメタル・ファンでした。

-----バンドを始めたのはいつぐらいから?

You:高校生の頃は、もんもんとした日々を送ってました。頭もそんなに良くなくて体も弱かったので、毎日引きこもってギターの練習ばっかりしてました。

-----じゃあ、Yngwieと一緒ですね(笑)。

You:バンド組んだのは大学入ってから。その頃も正しいメタルを聴いていて、HELLOWEENとか、METALLICAとか。バンドでもそういうのをやりたかったけど、他のメンバーの意向もあって、LOUDNESSとかOzzyのカヴァーとかやってました。

-----オリジナルはやってなかったんですか?

You:1曲だけやりました。私が作った曲だったのですが、メンバーにひんしゅく買って、ライヴでは1回しかやらなかったという。OBSESSIONというバンド名だったんですけど。まあ当時は純粋なギター弾くことが楽しかったみたいな。

-----今は楽しくないですか?(笑)

You:まあ、今はギター弾くだけじゃないので(苦笑)。大学出てからは仕事しだして、仕事の傍らでやってました。

-----その頃もまだ正しいメタルを?

You:そうです。まあ、間違った道は嫌いですから(笑)。

-----どこで道を間違ったかの話は、もうちょっと先ですね(笑)。

You:HELLOWEENとかは大好きでした。早弾き。メロスピ。その頃は仙台にいたんですけど、友達の友達がギタリストを捜しているということで、そのバンドに加入しました。最初はろくでもないバンドだったんですけど。日本の普通のロックのコピーやるようなバンドだったんです。でもメタルをやりたいわけじゃないですか。だから、メンバーを徐々に改造していって(笑)

-----うわ、のっとってしまったわけですか?

You:そう気に入らないベーシストがいたら、辞めさせて(笑)。

-----ひどいですねー; バンドの主導権を握ってしまったんですね(笑)。

You:悪い奴なんです。ま、それがBLACK MARIAなんです。

-----あ、オフィシャル・サイトのバイオに載っているバンドですね。

You:私にとっては音楽を作る上での出発点でした。オリジナルもやっていたし。女性Voでした。

-----どんな音楽性でしたか?

You:KADENNZAの1stアルバム『INTO THE ORIENTAL PHANTASMA』の3曲目"Wheel Of Fortune"は元々BLACK MARIAでやっていた曲でしたので、あんな感じの…

-----分からないですよ(笑)。…まあ、メロスピっぽいですけど。

You:ドラマーがプログレ系でしたので、変わった感じだったし。あとはドゥーム系の重い曲もやってましたね。曲も長いものが多かったし、展開も激しかったです。今思うとKADENZZAの原形がそこで作られたって感じだったですね。

-----仙台でライヴ活動を中心にやっていたのですか?

You:1〜2ヶ月に1回ぐらいライヴやってました。まぁ、全然プロ指向ではなかったし。

-----音源は作らなかったですか?

You:デモ・テープを作りましたよ。仙台のスタジオで、当時としてはそこそこの環境でやったんですけど、音響とか演奏とか納得いくものじゃなかったです。でも、それまでは1ギタリストでしかなかったんですけど、レコーディングはいい経験でした。エンジニアリング系には興味あったので、前からやりたいなと思っていたので。今でもBLACK MARIAのメンバーとは交流があるんです。自分にとってはいい経験したバンドでした。みんなミュージシャンとしても優れていたし…。

-----メンバー入れ替えた結果ですね(笑)。

You:…(苦笑)。バンドは2,3年続きました。'94年頃に終わりました。

-----何でですか?

You:ドラマーが辞めるって言いだしたので。彼とは曲も一緒に作っていたので、もうバンドとしてはダメだなと思って解散させちゃいました。

-----その後はどうしたんですか?

You:いろいろとやろうとはしたんですけど。解散後の1年後に、仙台から福島に移ったんです。けど、バンドする環境としてはイマイチで。メンバー募集とかはいつもチェックしていて。一つのバンドだけベーシストとして入ったんですけど、半年ぐらいやって、でもまぁ、助っ人のつもりだったんです。Keyを主体としたハード・ロックでした。音楽的にはあまり面白くなかったです。そして、突然アメリカに行くことになったんです。'97年頃です。

-----仕事の関係ですよね。アメリカはどうでしたか?

You:凄かったですね。何て言うか、それまでのモノの考え方が大きく変わりました。日本という小さい国を初めて外の世界から客観視することができたと言うか。音楽的にも勿論刺激を受けましたよ。ニューヨークのアパートにもMACとシンセは持って行ってたんで、曲はこつこつ作ってました。

-----あと、音楽の趣味はまだ正しいメタルですか?

You:いえ、その頃には変わってましたね。

-----え! いつから変わったんですか。

You:BLACK MARIAを辞めた後ですね。

-----何で変わったんですか?

You:まあ、そういうのを好きになる要素もあったと思うんですよ。HELLOWEENも好きだけども、CELTIC FROST、CORONER、DESTRUCTIONとか、LIVING DEATHなんかの欧州邪悪系スラッシュも好きでしたし。あとMEKONG DELTAも大好きでしたね。あのバンドは衝撃的でしたよ。突拍子もない展開とか、様式美系とは違うクラシックへのアプローチとか。あとはプログレ系ものめり込みましたね。KING CRIMSONやELPあたりは以前から好きでしたが、ISLANDやMAGMAといった難解なものにより興味を魅かれるようになっていきました。
自分の音楽性が変わった要因としては、やっぱ1人でシンセで曲を作るようになったからだと思います。曲作る上でバンドだと使える楽器、使える音域、使えるフレーズなんかも良くも悪くもメンバーの技量や個性によって限られてくるんですよ。でも、1人だとそういった枠からはこれまた良くも悪くも解放されるんです。だから、やりようによってはフル・オーケストラも指揮できるし、複雑に重なりあった難解なポリリズムも再現できたりする…これって普通の3ピースのロックバンドではできないことじゃないですか。そんな背景もあって、普通とはちょっと変わったもの、音楽的によりヘンタイなものに興味が移っていったんだと思います。

-----なるほど、それでアメリカ行った時には、Death/Black/Gothicも聴いていたんですね。そっち系で一番最初に聴いたのは?

You:MY DYING BRIDEとかANATHEMAですかね。あの異様に重くて暗いムードはそれまでに経験したことがなかったし、あのへヴィなリズムにソロ・ヴァイオリンていうのも新鮮だったですね。

-----いきなりですか?(笑)

You:当時から特にゴシック系のバンドはいろいろ聴き漁りました。でも、なぜかPARADISE LOSTはあまり夢中にならなかったです。あとはTHE GATHERING、THE THIRD AND THE MORTAL、WITHIN TEMPTATIONあたりのフィメール・ゴシックはハマってよく聴いてましたよ。

-----アメリカではどうでしたか?

You:マンハッタンのど真ん中のアパートにいたんで、いろんなライヴをごく近くで見れたんです。BLACK SABBATHのギーザー・バトラーのバンドとか、FATES WARNING, NEVERMORE, TESTAMENTとか、SKID ROWのセバスチャン・バックのソロとか、FLOTSAM AND JETSAM…アンダーグランドな世界を体験できて、これだよな!って感じでした。あとアメリカでも一応曲は作っていました。まあ趣味としてですけど。あとは、ろくでもないバンドのCD聴いて、「何でこんなのがCD出てるのかな?」と思って…

-----うわぁ、強気だ、この人(笑)。もっと呑ませよう(笑)。

You:いえいえ、本当にそう思っていたんです。これだったら、自分がやったらもっといいものを作れる自信がありました。まぁ、日本に帰ったら、本格的にやってみたいなと思っていたんです。

-----で、日本に帰ってきたんですね。

You:'98年頃です。その頃になると、バンドをやりたいというよりも、曲を作りたいなという気持ちが強くて。アメリカで作っていた曲がたまっていたんです。それをきちんとした形にしたくて、機材を揃えて、やりだしたのがKADENZZAの始まりでした。その頃から、頭の中にぼんやりと描いていたのは、作るからには、CDという形できちんと出したいなとは思っていたんです。'99年頃にやっと本格的に始めました。

-----その頃にはKADENZZAという名前はあったんですか?

You:KADENNZAという名前は元々、ニューヨークでネット・メタラーをやっていた頃の…メタル・サイトであり、ハンドル・ネームであり(笑)。

-----そして4曲入りデモ『THE REALITY IN THE PHANTASMAGORIC WORLD』を完成させたんですね? どういう目的で作ったんですか?

You:客観的に自分の音楽はどうかな?ということで、試しに人に聴いてもらう為の音源です。完成したのが一昨年の暮れでした。

-----HOLY RECORDSと契約するまでの経緯は?

You:元々、日本のメタルを取り巻くシーンには、全然期待していなかったので…

-----じゃあ、自主制作で出すとかは考えなかったと?

You:自主制作とか日本のレーベルで出せるとかは、全く考えなかったですね。出したとしても、多くの人に知ってもらえるとは限らないし。私の場合はライヴをやらないわけですから、ライヴで知ってもらう機会もないし。自分で聴いているのも海外のバンドだけで、こと音楽の面では日本という国にはまるで目を向けてませんでした。

-----なるほど。日本無視! よくわかりました(笑)。

You:…(苦笑)。アメリカに行ったことで、語学力もついたので、そんなこともあって、本場アメリカやヨーロッパの人達に聴いてもらいたいなと。それで、デモCDRを各国の大きいところから、小さいところまでのレーベルに送ったんですよ。大きいところはNUCLEAR BLASTとかね。

-----おお。

You:NUCLEAR BLASTはちゃんと返事をくれましたよ(笑)。「また出来たら送ってね!」みたいな感じでした(苦笑)。で、50ぐらいのレーベルに送って、返事が来た一つがHOLY RECORDSでした。でも、その前にアメリカのレーベルから反応があって、君は才能あるので、ぜひリリースしようということで。でも、そいつがクソで、話ばっかりで全然進まなくて(苦笑)。でもまあ、その関係で、MILITIA PRODUCTIONのコンピレーションにデモCDRの"Kamikaze Blows"の音源を提供することになりました。

-----『UNDERGROUND MOVEMENT VOLUME 1』ですね。

You:日本からこんな音楽性のバンドが出たってことで、なかなか好評で、自分の音楽、なかなかいいじゃんとかそういう風に実感出来たのが、去年の初め頃です。

-----で、その後にHOLYですか?

You:去年の4月に、HOLYからメールが届いたんですよ。君の曲はいいので、他の曲があったら、聴かせてほしいみたいな。HOLYはもちろん知っていたし、HOLYのバンドはよく聴いてました。なんだ、あのHOLYが!と。結構嬉しかったですよ。それで返事をして、あまり曲ってないんだよねって。2、3回目のメールで、君のアルバムをリリースしたいので、とりあえず曲を用意してくれと依頼があったんです。それ、ほんとかよーと(笑)。まさかねえ?(笑) あのHOLYが、たかだか日本のアマチュアの曲をリリースしてくれるなんて、ちょっと考えにくいので、信じられない気持ちでした。その後もメールやりとりしている中で、本気なんだなというのが分かってきて、こりゃ本当に曲を作らないといけないなと。"Kamikaze Blows"みたいな曲をほしがっていたんですよ。

-----比較的、分かりやすい速くてキャッチーな曲ですね。

You:でも、あんな曲を10曲並べても面白くないし、なんとか交渉して、速い曲をあと2曲作るから、デモで作った曲を入れたいということで、了解してもらいました。それが4月末ぐらいで、それからが地獄でした(笑)。

-----曲を作るのにですね?

You:それまで3年かけて、4曲作ったのに。実質1ヶ月半で、曲をカンパケで作れなんて。不眠不休な状態でした。毎日のようにメールが来るんですよ。ラフミックスを聴かせろだとか。ジャケットのデザインの話もしないといけないし。

-----ジャケットもご自分でデザインされたのですよね?

You:もともと、エログロチックな絵は好きで(笑)。

-----デモ『THE REALITY IN THE PHANTASMAGORIC WORLD』のジャケットはYouさんが手がけているのですよね? あの変態な…(笑)。

You:はい(苦笑)。アルバムも同じ路線でいこかと思ったのですが、HOLYの方から、そぐわないということで(笑)。最終的には、私のレイアウトを生かしつつ、HOLYの方で手を加えて、プロの仕事という感じで仕上げてくれました。

-----そんなこともしつつ曲作りも…

You:他にもHOLYのカタログに載せるインタビューを書けとか。書くっていっても、1,2時間で出来るもんじゃないし。初めてのインタビューだったので緊張しちゃうじゃないですか(笑)。まあ、ああいう生活はもう送りたくないですね(苦笑)。でも、短期間でやったわりには、それまで下積みの3年があったので、まああの時点では満足行くものが出来たし、デビュー・アルバムとしてはそこそこのクオリティが保たれていたと思います。HOLYの社長も言ってましたよ。3ヶ月そこそこで契約からアルバムリリースまでやったのは初めてだって。

-----それで1st『INTO THE ORIENTAL PHANTASMA』がリリースされたのが、去年の6月末ですね。

You:そうです。…HOLYのバンドは、SEPTIC FLESHとかYEARNINGとかORPHANED LANDとか、大好きで聴いていたので、まさか自分がそれらに続いてリリース出来るなんて、夢にも思わなかったですね。

-----HOLYと何で契約できたと思いますか?

You:HOLYって変ですよね。

-----Youさんの音楽も変だからですか?(笑)

You:いや、自分では曲を作った時は全然変だとは思ってなかったですよ。

-----これが全世界共通の正しい音楽だと(笑)。

You:まあ、標準とまではいかないにしても、自分の音楽を他と比較することもなかったし、好き勝手に作ってただけでしたから。

-----契約する前のHOLYのイメージってどうでしたか?

You:アメリカにいた時はフランス盤ってことで、買うことも出来なかったのですが、日本に帰ってからは、あのデジパックでいかがわしいジャケットの、変なバンドばっかり出しているレーベルということで。レーベルのカラーがしっかりありますよね。マニアックだし、レーベルとして魅力を放ってますよね。

----では、ここでHOLYのバンドについてコメントお願いします。まずは社長のバンドのMISANTHROPEは?

You:いいですよね。でも、やっぱり今よりも、初期の頃の方がいいですよね。今は聴きやすすぎ。

-----SEPTIC FLESHは?

You:いかがわしいバンドですよね。妖しい魅力があります。日本で出ているようなデス系のバンドとは違って、独自のカラーを持っているし。ギリシャ出身ということもあってか、辺境メタルの魅力も感じられます。

-----NIGHTFALLは?

You:いまいちかな(笑)。

-----ELENDは?

You:ELENDはいいですね。HOLYの中でも3本の指に入るような。特に初期の頃がいいです。

-----ORPHANED LANDは?

You:ORPHANED LANDも、HOLYの中では個性といった面では1番だと思います。

----では、HOLYのバンドのベスト3は?

You:ORPHANED LAND, ELEND, YEARNINGかな。

-----話はがらっと変わりまして。1stアルバムにバンド時代の曲が入っていますよね。バンド時代のメンバーに聴かせましたか?

You:聴かせましたよ。彼らも信じられなかったみたいですね。

-----バンド時代とは結構アレンジとか変わっているんですか?

You:いえ、当時からあんな感じでやってましたよ。ほとんどオリジナル通りです。ライヴでもあんな感じで。ただ、デス声じゃなくて、女性Voでしたけど。当時のドラマーが言うには、原曲の歌メロは彼が作ったので、それを無視して、とんでもないアレンジしやがって、この野郎!と(笑)。アルバムの中では最低だって言ってましたね(笑)。ベーシストとかVoのおねいさんは、音楽自体よりは、フランスのレーベルから出たこと自体に驚いてました。バンドやっている当時は、私を単なるメロスピ・様式美野郎だったと思ってましたから(笑)。

----KADENZZAのライヴはやらないんですか?

You:やらないですね。再現できないしょ。一緒にやりたいってメンバーっていないし…

-----じゃ、やりたいメンバーが集まればやるんですね(笑)。その時にYouさんは、何をやるんですか? ギター? シンセ? ヴォーカル?

語りかな?(笑)

-----語りって何ですか!(笑) シンセは?

You:シンセはちゃんと弾けないんですよ。MACに弾かせているだけなので(笑)。

-----じゃあギター/ヴォーカル?

You:ヴォーカルはやらない。もともとバンドでもコーラスさえ一切やらなかったですし。自分の前にマイクがあるのがジャマでジャマでしようがなかったタイプでしたね(笑)。

-----2ndアルバムとか、今後の予定について分かる範囲で教えて下さい。

You:今は曲を作ってます。朝4時起きで頑張ってます。1stは特に一般の人に聴いてもらうという意味合いが強くなかったけど、2ndは人に聴いてもらうという意識が最初からあるので、若干変わると思うんですよ。基本的には私一人でやりますが、2ndでは何曲かBLACK MARIA時代のドラマーが曲を提供してくれます。あとは単にデス、ゴシック、ブラックとか、ジャンルに固定されたくない気持ちもあります。ブラック・メタルと言われるのも心外だし(爆)。

-----普段はアンチ・クライスト?(笑) 神は信じますか?(笑)

You:信じますよ。

-----え! …じゃ、クリスチャン・メタルだったんですね。

You:家系はクリスチャンが多かったし、両親もだし。洗礼は受けてないですけども、毎週教会に通っていたこともあったし。

-----じゃあ、これからはクリスチャン・デスですね。BELIEVERみたいですね(笑)。

You:まあ、でも日本人なので神がどうのとか、そういうことは言わないですけどね。基本的にメインのリスナーはヨーロッパの人なので、日本という国はイメージ的に、神秘的な国というのがあるらしいので、それがあるので、日本的なカラーは入れたいですね。ただ、尺八とか三味線入れたりとか、短絡的なことはしたくないです。

-----2ndはいつ頃になりそうですか?

You:HOLYからは、18ヶ月周期で出せと。なので、今年中には出したいなと思ってますが、どうなるかは分かりません。でも、1stよりは自分の感触としてはとてもいいんですよ(笑)。「やっぱ俺って最高じゃん!」とか(笑)。

-----ナルシスト!(笑)

You:そういう面がないとミュージシャンはやってけないでしょ。でも、前作と比べて特にサウンド・プロダクション面は大きく改善されると思います。音楽的には、一般リスナーに分かりやすい面はより分かりやすく、濃いマニアの方にはこれでもか!というくらいに濃く攻めます(笑)本当に素晴らしいですから期待しててください(笑)。

-----まさに自画自賛(笑)。

You:よくありがちなメタルではないし。一つのブラック・メタルに拘るわけでもなし、いろんな要素が入っていますね。プログレッシヴといえばそうだし、アバンギャルドといえばそうだし。前よりは聴きやすいかも。

-----プログレッシヴでアバンギャルドなら、聴きにくいような気もしますけど(笑)。

You:あと、なんとか日本盤出したいんですよ。

-----HOLYだとマーキーですね。

You:そうマーキーから出れば最高ですね。今は日本で出して貰えるようなクオリティで仕上げるってことに集中してますね。

-----1stでは女性Vo入っていましたが、2ndは?

You:女性Vo募集中です。女性Voは必須ですよ(笑)。…誰か歌って下さいよー(笑)。マジで募集してますから。誰か我こそは!と思うおねえさんがいらっしゃったらメールくださいね! あなたの声を世界に知らしめましょう!(笑)

----最後にファンや、まだKADENZZAを聴いたことのない人へ、メッセージをお願いします。

You:ありがたいことに聴いてくれた人から結構メール頂けるんですよ。まあ、日本でこういう訳の分からない音楽やる人はいなかったんでしょうね。売れる為の音楽をやっているわけじゃないですけど、2ndも多くの人に聴いてもらいたいです。あとは日本人として誇れるようなものを作りたいです。まあ、一人でやる限界ってあるし。福島はまあ辺境だし(笑)。

-----辺境メタルですね(笑)。

You:私の音楽を聴いたことのない人にとっては、たぶん日本にもこんなバンドがいるんだなという新鮮な驚きになると思います。しかも、演ってるのがバンドじゃなくて1人ですから。面白そうでしょ? 



連絡先 kadenzza@ht-net21.ne.jp
オフィシャル・サイト http://www.kadenzza.com