CLASSICA / NOVEMBRE
 前作が素晴らしかったイタリアのゴシック・メタルの3作目。素晴らしいジャケです。裸の女性の後姿の。いいなぁ、3サイズどのくらいかなぁ(笑)。ASHES YOU LEAVE みたいに、洗練されてない古臭くてダサめで? 怪しさ満点のジャケ(逆に購入意欲がむくむくと/笑)もあれはあれで、宗教的な香りがぷんぷんするので(そう言えば、クロアチアって歴史的に悲劇的な史実がある国<戦争>だから?あんな悲しい音が生まれるのでしょうか)、いいと思いますけど、文字から何までこういう洗練された芸術的なデザインのゴシックなジャケって、やっぱいいですね。で、肝心の音ですが、これがまた素晴らしー。何がって一言で言ったら、そのジャケどおりの耽美さと哀愁だと思います。哀愁と一口に言っても、ひたすら悲しい絶望の哀愁(ゴシック)がさらに洗練されてというか・・・そんな感じ?(謎) と言っても、この退廃的なムードはほんと絶品。全体に漂っている気品ある耽美な哀愁、泣きまくるギターの哀愁、妖艶な普通声の哀愁、そして、絶望感に満ちた絶叫デスの哀愁!にクラクラしてしまいます。特に、泣きのG.とデス声にノックアウトされる"Tales From A Winter To Come"がいい〜。でも、その泣くG.哀愁の普通声が絡むの"Nostalgiaplatz"とか聴いていると、デス声なんていらないかなぁなんて思ってしまったりもしますけど、普通声デス声両方を使い分ける"My Starving Bambina"とか聴くと、あぁやっぱあった方がいいやなんて(笑)。(6)(7)は突然ブラストが入って攻撃的になる曲で、こういう曲もかっこいいです。  (くれ)


ALTUM / SILENTIUM

 さ、さ、さいれんてぃうむぅぅぅぅーー!!(興奮)っと嬉しくて叫んでしまいました。フィンランドの王道ゴシック・メタルの2nd。なんてったって1曲目"Revangelis"!(名曲だと思います)の厳かなピアノに続く女性ソプラノの、"Haa 〜 Aaa 〜"という声の美しいこと、美しいこと。そして切なくてはかないです。これ聴いただけで、あーもう\2000 払っちまった気分〜(ひい)となりました(笑)。男性Vo、ヴァイオリンがMY DYING BRIDEっぽいですけど、無理に個性を出そうとしなくたってここまで素晴らしいゴシック世界を聴かせてくれれば、もうなんも言うことないでっす。私、PARADISE LOSTの『ICON』、WITHIN TEMPTATIONの『THE DANCE』, 『ENTER』、SILENT CRYの『GODDESS OF TEARS』、LACRIMAS PROFUNDERの『LA NAISSANCE D'NU REVE』、ASHES YOU LEAVEの『DESPERATE EXISTENCE』なんかを聴くと、必ず、信者が祈りをささげるカトリック教会や、ステンドグラスがはり巡らされた大聖堂の中で、大音量で聴いてみたい!(そしたら最高だろうなぁ)っと思うのですけど(私の夢です)、この SILENTIUMも、そんな中で聴いてみたいと思わせてくれました。それとこのジャケ。こんなの目の前に突き出されて、ほっといて帰えれるゴシックファンなんていませんよー、ゴシックメタル万歳ー! (くれ)


BEFORE AN AUDIENCE OF STARS / ARISE FROM THORNS
 アメリカ出身の女性Voを擁するクラシカルなプログレ・バンドの'01年リリースの2nd。DARK SYMPHONIESからのリリース。プログレとして紹介されていたのですが、私の中ではこれはもう立派なゴシック・メタル(笑)。透明感あるKeyの音色、クラシカルで繊細なギターのフレーズ、かげりがあるけど躍動感ある楽曲、そこにわりと淡々としている声色ながらも、熱唱する感じの女性Voが歌います。ゴシック・メタルとした聴くと、個性的なサウンドに感じますね。アメリカっぽくないです。そして、このおねいさんのVoがとてもいいです。歌メロが素晴らしいです。ライヴ音源が1曲だけ収録されているのですが、アコギのシンプルな曲を、涼しく、爽やかにでも感情豊かに歌い上げていて、おねいさんの素晴らしさが非常にわかります。歌声だけに、ぐっとくるなんて、とても久しぶりの感覚。アルバムとしても、全曲捨て曲なしで、とても気に入りました。今年のベスト・アルバムの1枚にしたいです。ちなみにバンドはこのアルバムをリリース後にBRAVEと改名し、1枚のスプリットをリリースしているようです。 http://www.bravemusic.com/  (純生)


THE MIDDLE KINGDOM / CRUACHAN
 アイルランド出身のケルティック・ブラック・メタルのとても久しぶりの2ndです。'00年リリース。まだ活動していたんですね、それだけでとても嬉しいです。で、メンバーも数人変わっていて、女性Voを加入させています。それとサウンドは思いっきり変化していて、もうブラック・メタルは卒業?しちゃっていて、上品なケルティック・メタルをやられています。そのメタルの部分さえも希薄でして、部分的にはもう普通のアイリッシュ・トラッドそのまんまです。フルートやイーリアン・パイプもハープも1st以上にもう普通のアイリッシュ・トラッドのように多用してます。女性Voはさわやかに歌っていますが、魅力は残念ながら感じません。1stではブラック・メタルな声で歌っていた男性Voも、普通声で歌っています。あと楽曲も踊れる曲はそんなにないです; というわけで、復活は嬉しいけど、いまいち面白くありません。ジャケットはこてこてケルティックなイラスト。インスト"The Butterfly"はどこかで聴いているなーと思って、検索サイトで調べてみたら、アイリッシュ・トラッド・バンドの重要バンドTHE BOTHY BANDDonal Lunnyも在籍)もやっているトラッドでした。わかってすっきりした。 http://cruachan.artshost.com/  (純生)


RIDE ON / CRUACHAN
 こちらは'01年リリースの4曲入りシングル。CRUACHAN featuring Shane Mac Gowanとジャケにクレジットされていて戦慄が走りました(大げさではなく)。そう、あの元POGUESのVoとの共演作です。"Ride On"1曲だけですが、女性Voのデュエットで、Shaneの特徴ある、しがわれ声を聴くことができます。で、この曲は、CRUACHANのオリジナルではなくて、'70年代のJim McCarthyというVo/Gの代表曲?のようです。ケルト関係ではクリスティン・ムーアという人もカヴァーしてます(この人はPOGUESの代表曲"ニューヨークの夢"もカヴァーしているのも面白い…聴いたことないので聴いてみたいのですが)。で、Jim McCarthyはDE DANNANでもVoを務めたことがあるようですし、更にあのYARDBIRDSのDsもやっていたというから、多才な人なのでしょう。で、話はCRUACHANに戻します。2曲目には"Maeves March 2001"…そうです。1stに収録されていた曲のリメイクです。踊れるインスト曲です。オリジナルよりも、ケルトっぽく、ぽろんぽろんというマンドリン?がいい感じ。でも、ヘヴィにメタルっぽいのそのままです。あと未発表曲1曲と、2ndのボーナス・トラック扱いだった曲が収録されています。    (純生)




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