NEVERMORE / NEVERMORE
 元SANCTUARYのヴォーカリストWarrel DaneとベーシストJim Sheppardを含む4人組のデビュー・アルバム。大好きなバンドで、復活してほしいバンドの一つであったSANCTUARYのW.DANEがいるということで、迷わず手にとってしまった。基本的にはSANCTUARYの2nd路線といっていいだろう。1曲目の"What Tomorrow Knows"は引きずり気味のギターに粘り着くようなヴォーカル・スタイルが乗った曲でやや不安を感じるも、2曲目以降には所々でハイ・トーンが活かされているので期待していたものを満たしてくれた。無理なシャウトはなく感情を込めて説得して来るためミドル・テンポの唄いあげタイプの曲によくマッチして魅力を発揮している。その反面"Sea Of Possibilities"のようなアップ・テンポの曲でも同じような唄い方をしていてW.Daneのヴォーカルがやや浮いているという感じがするので、ここでは無理をして攻撃的に出て欲しかったという気もする。  (向井孝司)


L.O.V.E.MACHINE / W.A.S.P.
 絶好調だった頃のW.A.S.P.の12インチ・シングル。タイトル・チェーンは私がW.A.S.P.の曲の中で一番好きな曲で、"Rock Mix"となっているが私には違いが分からない(オリジナル・ヴァージョンはテープで持っていた程度だったので威張っては言えないが)。B面はROLLING STONESのカヴァーで"Paint It Black"。これもオリジナルを持っていなくて、後にFMで1回聴いたことがあったが、その時はこのW.A.S.P.のヴァージョンは完コピだったんだなと思った記憶があります。 (向井孝司)


I'M FREE / 渡辺美里
 ドラマ「スーパーポリス」(そんなの知らん)の主題歌とB面に挿入歌を収録した渡辺美里のデビュー・シングル。これを買ったのは、1stアルバム『EYES』が再びオリコンのチャートを上がり始めた頃で、『EYES』を聴いて気に入った渡辺美里というカワイイ女の子のアルバムに入っていない曲の入ったレコードだということでだった。タイトル曲は映画のサントラ『FOOTLOOSE』に入っていたKENNY LOGGINSの"I'm Free(Heaven Helps The Man)"のカヴァー。そしてB面は"タフな気持ちで(Don't Cry)"、そうASIAのカヴァー。洋楽のカヴァーでドラマに使われているとなれば、話題性は抜群だったはずだが、意外と知られてないのでは。両方とも曲に全く合わない日本語で歌っていて、最低の出来。特にB面は美しいイントロはおろか盛り上がりの欠けらもなく、サビの「Don't Cry〜」という部分に来るまでASIAの曲だとは気づかなかったくらい元曲の良さを殺してしまっている。歌も彼女らしい、とことん入り込んだ唄い方ではなく、素人のカラオケのようにただ音に合わせて唄っているだけという感じだ。"My Revolution"の大ヒットからとてつもない加速度でニュー・ミュージック界を代表する大物へと変身した彼女の現在の姿を、このシングルが出た時点に予測していた人は果たしてどれだけいるだろうか。  (向井孝司)

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