WHISKEY IN THE JAR / METALLICA
'98年リリースの2枚組カヴァー・アルバム『GARAGE INC.』からの3曲入りシングルです。タイトル曲はトラッド・ソングですが、THIN LIZZYのカヴァーということになります。物欲魂が燃えまくって、ネット・オークションで新品を1,500円で落札してしまいました;
シングル出ているなんて知らなかったし; まあ、アレンジに工夫もなく、完コピをやられているだけです。力強いフックはあるけど、それだけで、あまり面白いものじゃないです。タイトル曲はライヴ音源も収録されています。あとは"Last Caress/Green Hell"のMISFITSのカヴァーのライヴを収録です。 (純生)
A NEW DAWN / ORION RIDERS
イタリアの5人組のよる1stフル・アルバム。ドラムがキーボードを兼任しているので、ライヴの時にどうするのかが気になる編成です。イタリアからの新人というと、極論を言ってしまうとRHAPSODY,
LABYRINTH, SKYLARKのフォロワー・タイプのB級バンドだったり、もしくはTIME
MACHINEのようにシンフォニック・プログレだったり、もしくはDOMINEのように漢らしいエピック・パワー・メタルだったりと、大体系統がパッと想像出来るパターンが多いのです。このバンドは、その系統で行くと一番最初のパターンに当てはまりそうですが、しかしながらこのバンドは「B級」という烙印を押すにはあまりに勿体無いモノを秘めていると思います。シンフォニック、疾走、ハイトーンVo、ややプログレッシブな曲展開。これらを上手く兼ね備えたバンドというのはなかなか居ないものですが、このバンドは上手いことそれらを兼ね備えていると思います。若干歌のメロディが物足りないかもしれませんが、シンフォニック・ドラマティックな曲展開はクサメタラーなら思わずハッとするものだし、若干の荒さの残るVoも、曲によっては見事なハイトーン・ヴォイスを聴かせてくれます。歌いまわしも見事。そして曲調なんですが、これがまた見事なもので…どこか'80年代の懐かしさを含んだような、それでいて今のメロパワメタルらしさもしっかりと確立していて…やっている事は類型的かもしれないけど、確かなオリジナリティがそこには存在していると思います。特に、9曲目の"Old Symphony"なんかはその最たる例でしょう。この曲の胸打つメロディ、見事なハイトーン、哀愁溢れる曲展開には、熱いモノを感じずにはいられませんでした。2月にサウンド・ホリックから日本盤が出るので、興味がある方は是非聴いてみてください。http://www.orionriders.com (chiha)
FAR FROM THE MADDING GROUND / WUTHERING HEIGHTS
デンマークとスウェーデン人混成5人組による、三枚目のフル・アルバム。今作では、リチャード・アンダーソンのSPACE ODDYSEY、ASTRAL DOORSなどで名の知れた、パトリック・ヨハンソンがVoとして参加しています。1stの頃は正直B級メロパワメタル、2ndではバリバリ・プログレ・メタルで、かなりの成長が見られたものの、メロディ・ラインに物足りなさを覚えたり、複雑な曲展開に付いていけない人も結構いまして、賛否両論の感がありました。しかしながら今作は凄い!
何が凄いってまずVoのパトリック・ヨハンソンが、がなり気味のパワフルな歌唱から、繊細なハイトーン・ヴォイスから見事に使い分け、まさにヴォーカリストが何人かいるかの如き歌唱を魅せ、しかもそれが楽曲にがっちりとマッチしているのです。前作ではメロディの他にVoにも若干の物足りなさを感じましたが、それが見事に払拭されていますね。前作のように複雑な展開も健在ではありますが、それ以上に曲のメリハリがつき、起伏の激しさをプラス要素にさせているように感じます。そしてそれに一役を担っていると思われるのが、ゲスト陣の効果。バグパイプ、ヴァイオリン、フルート、バンジョーなどが乱舞して、それでいてプログレッシブな展開もあり、民謡的フレーズも醸しながら、その根底にはしっかりと力強い、高品質なメロディック・パワーメタルが根付いているという…これは素晴らしいアルバムですよ。色んなモノを詰め込み過ぎて消化不良だとか、メロディは良いけど、Voが微妙だとか、ゲストが沢山いるのは良いけど楽器の音のバランスが悪いとかは良くある話ですが、このアルバムの場合、それらが全て上手い具合に昇華されていると思います。'03年の年末に飛び出した、'03年ベスト10入り最有力候補、なんて言えるかもしれません。なかなかこういうアルバムには出会えませんよ。http://www.wuthering-heights.dk (chiha)
EVILIZED / DREAM EVIL
スウェーデンの正統派・メタル・バンドの'03年に出された作品です。いきなりで、すいませんが、実はこのバンド、KAMELOTの初来日まで、あんまり好きでは無いバンドでした(大汗)。しかし、KAMELOTの初来日の時、DREAM
EVILのライヴを見てから、自分、このDREAM EVILと言うバンドの認識が、大きく変わりました(良い意味でです)。この作品で、特に気に入っている曲はKAMELOT初来日の時でも演った、2曲目の"By My Side"って曲です。その曲を家で聴く度に、DREAM EVILのライヴの時、ヴォーカルの人が、ビールを一気に飲むような歌い方をしてたのを、思い出します…(笑)。他には、8曲目の"Children Of The Night"って曲も、気に入りました。 (クサブラメタラー)
NIGHT ON BROCKEN / FATES WARNING
アメリカのプログレ・メタル・バンドの'84年リリースの1stを'02年にリマスターして、ボーナス・トラック付きでリリースしたものです。元々METAL BLADEからの再発盤はオリジナルとはジャケットが変わっていましたが、晴れてオリジナルのジャケットでの再発となっています。どうにもこうにも、子供が落書きしたようなイラストなのですが…;
まあ、嬉しいです。さて、METAL BLADEからのジャケ違いの再発盤はちょっと前に聴いているのですが、感想は書けていません。2nd『THE SPECTRE WITHIN』に比べると、まだまだ、すっと普通のメタルだし、John Archの変幻自在のVoスタイルも発展途上という感じです。John
Archの声って、IRON MAIDENのBruceに似ているのもあって、全体的にMAIDENっぽい雰囲気です。ボーナス・トラックのリハーサル音源ではMAIDENの"Flight Of Icarus"の完コピをしていて、似合いすぎなので笑ってしまった。…話は戻って、ピックアップすべき曲はほとんどないのですが、唯一"Damnation"だけは、2ndの予告編のような曲で、しっとりと、じっくりと聴かせてくれる曲で、John
ArchのVoスタイルも開花直前という感じ。ボーナス・トラックはリハーサル音源とかデモとかライヴとか、全部で4曲です。 (純生)