STOCKHOLM SYNDROME / BACKYARD BABIES
 スウェーデン産ロックンロールBACKYARD BABIESによる4枚目('04年)。米国産ヘヴィ・ロックSLIPKNOTの代わりに急遽Sonic Mania2004へ出演することが決まった彼らを惜しくも見ることはできなかったが、北欧らしい"Minus Celsius"(4曲目)をはじめ名曲ばかりが収められた今作品の充実ぶりからさぞかし会場は盛り上がったことでしょう! あぁぁ、悔しい…ヴィジュアルはそれほど毒々しくないけれど、繊細さと荒々しさを持ちあわせたそのスタイルにはロックンロールをこよなく愛していたモトリー・クルーに通じる部分がけっこうある。時代がそうさせているのかもしれないけれど、最近表にでてくるMelodic HR/HMの提示するサウンドはクオリティこそ高いものの角が取れてしまっていてあまり訴えかけてくるものがなかったりするんだよなぁと思うなかで、よりソフトな音楽を探求しながらも骨のあるロックらしいロックを必要としている自分にとって『STOCKHOLM SYNDROME』は何よりのプレゼントである。浪人時代に"Youth Gone Wild"や"18 & Life"などで度肝を抜いてくれたSKID ROWもそうだったように、なにかと不安定な時期を過ごしている自分にどんな困難でも乗り越えられてしまいそうと思わせるぐらい大きな夢を持たせてくれる。でも前々からバンド名を知っていたにも関わらず、アルバム通してじっくりと聴きこんだのは今回が初めてなのですよね…BURRN!ですっかりお馴染みのMASA伊藤がRock City(TVK)という番組で"Minus Celsius"のヴィデオ・クリップを流してくれたことがキッカケとなり、本格的にハマりだしたBACKYARD BABIES。「俺達はアルコールとロックンロールに飢えているんだ」と言わんばかりのタフさがギュッと封じ込められた今作を聴かずして、夏は迎えられないでしょう! 北欧独特の哀愁メロディーと力強いコーラスがアドレナリンを大放出させてくれる"Minus Celsius"は、やっぱり何度聴いてみても痺れる傑作チューン! 年内の再来日、お願いしたいところだけど…あぁぁ、家のベランダからすぐにでもダイヴしたい気分。道路でくたばっていても、放っておいてくださいね(笑)。  (Little Rock)


SYMPHONIES OF LOVE AND HATE / THE DOGMA
 イタリアのクサメタル・バンドの'03年に出された作品です。さて、中身ですが…大仰なシンフォニックな音に…メロデックで、なおかつ、ドラマチックなメタルを演っているのですが…どうも、ヴォーカルが、異常に、浮いています(苦笑)。なんか、このヴォーカル、ある意味凄すぎです(大汗)。今まで、自分、SKYLARK, FRETERNIA, SHADOWS OF STEELそしてARCHONTESのような、個性的なヴォーカルを聴いてきましたが、このTHE DOGMAの場合は、それらのバンドとは一線を越えた、かなり個性的な歌い方をするヴォーカルを、このバンドは、聴かせてくれます。このTHE DOGMAは、真性・クサメタラーでさえ、聴く人を選ぶがごとく、強烈な個性を放っているので、この作品は、個人的に、本当に、怖いもの見たさの方でないと、聴くのを、オススメ出来ません…(大汗)。自分の感想としては、まぁ、ヴォーカルがアレだけど、メロディーのクサさが高いので、これはこれでありかも??って、思いました。(クサブラメタラー)


SONIC FIRESTORM / DRAGONFORCE
 英国のクサメタル・バンドの'04年に出された作品です。前作の『VALLEY OF THE DAMNED』同様、いえ、それ以上に疾走しまくっている、メロディックな、メタルを演っています。今作では、ドラムの音が、えらい事になっています。つまり、所々に、DEATH/BLACK METALで使われている、「ドドドドドド…」って音が、使われていて、面白かったです。2曲目の"Fury Of The Storm"、3曲目の"Fields Of Despair"、そして7曲目の"Prepare For War"が特に気に入りました。て言うか、この作品、ほとんど疾走しまくっていて、凄いです…(大汗)。あと、このバンド、疾走しまくるのは良いのですが、疾走のしすぎで、失踪しそうな感じで、不安??です(薄笑)。この作品を一言で??表すなら、「疾走に始まり、疾走で終わる…」って感じですね。 http://dragonforce.com/ (クサブラメタラー)


SONIC FIRESTORM / DRAGONFORCE
 前作『VALLEY OF THE DAMNED』で全疾走メロパワ好きのハートをガッシリ掴み、日本盤デビューどころか大先輩、HELLOWEENの前座まで務めてしまったイギリスの多国籍バンド、DRAGONFORCEの2ndです。今作からドラムに、BAL-SAGOTHでお馴染みDave Mackintoshを迎えており、手数の多いこのバンドとしても適任者が見つかって一安心。さて、作風の方は、前作でも5曲目以外は全曲疾走という徹底振りでしたが、今作でも4曲目以外は全曲疾走という事で、笑っちゃうまでの爆走感を感じさせてくれます。こういうのを求めている人達にとっては胸を撫で下ろす内容ですが、そうじゃない人にとっては、「どの曲を聞いても一緒」と聞こえかねない作風に仕上がっている事も確か。自分的には、疾走感云々の以前に、曲調やメロディ、曲構成が好きなので不問。圧倒的に支持されるか、そうでないかの逆でしょうね、こういうバンドは。書きもらしてはいけないのは、前述のドラマー、Daveの参入により、「メロパワ+ブラストビート」の実現。これにより、前作よりも爆走感に磨きがかかっています。どの曲でもひたすらに我が物顔で引き倒すツインギターに負けない存在感をアピールしていて、とても良いです。さらには、疾走一本のように聞こえながらも、ジャズやボサノヴァのようなサウンドやメロディも導入し、それでいて彼ららしさを少しも損なわずに疾走曲を並べる事に成功してるんだから、これはなかなか良いんじゃないでしょうか。「曲が長い」「ソロが長い」「同じに聞こえる」という意見は至極もっともなれど、メタル逆境の地、イギリスからこれだけの勢いとエナジーを持ったバンドが、二枚続けて同じ信念のアルバムを持って来たというのは、多いに心強い限りです。2曲目の"Fury Of The Storm"のような曲が、個人的には大好きです。 (chiha)


STORM BRNGER RULER THE LEGEND OF THE POWER SUPREME / DOMINE
 イタリアのクサメタル・バンドの'01年に出された作品です。ドラマチックで、アツーイメタルを、演っています。つまり、分かりやすくいえば、RHAPSODYの劇的展開+MANOWARのオトコ・クサさを、合わせたような感じです。しかし、もうちょっと迫力が欲しい感じです。まーまー楽しめました。     (クサブラメタラー)