COSMIC INTUITION / VIGILANTE
4年ぶりの待望の新作です。オープニングが、アコギのみをバックに丹羽英昭が歌い上げる小曲で、おお〜来た来た〜と震えつつ、2曲目が3分弱のインストで、そのまま3曲目になだれ込んで、4曲目、5曲目・・・あれ?この妙な印象の薄さは何でしょうか?
丹羽のヴォーカルは別に衰えているわけではないし、へヴィながら優しさと透明感のあるバックの音作りも前と同じ。なんですが、要するに、楽曲があまり面白くないのです。それっぽい雰囲気は十分にありますが、盛り上がるべき部分で盛り上がらずに、すーっと終わってしまう感じ。いや、よく聴くと耳を引く部分はあるのですが、それは1stや2ndで聴いたようなフレーズのある部分だったりするのですね・・・。まあ、作品の出来としてつまらないわけではないし、今後も気長に聴くことにします。(Olias)
ROADHOUSE BOOGIE / THE SAVOY TRUFFLE
2年ぶりの新作です。もう、タイトルからして、彼らが少しの迷いもなく王道を突き進んでいることが一目瞭然ですね。力強くもぶっきらぼうで、でも確実に耳をとらえるヴォーカルと、ひたすら粘ってからみつくギター、油断するとすぐにギターをかき消すぐらいでかい音で弾きまくるベース。そして、体内に勝手に手を突っ込んでぐいぐい揺さぶってくるかのようなドラムとパーカッション。聴いていると、勝手に体が動いてきます、というか、動きたくなくても、無理矢理襟首を掴まれて立たされて動かされるというくらい、恐ろしいグルーブがあります。普段サザン・ロックを聴かない私がいうのだから間違いはありません。"Out in the Rain"や"Don't Beat Around the Bush"など、前にライブで聴いたことがある曲が入っているのも嬉しい。(Olias)
DEATH TO FALSE MEATL-PUNK BANDS COVER 80'S
METAL / V.A.
Probe Recordsというレーベルからリリースされたパンク・バンドによる'80年代HM/HRのカヴァー集。メタルをパンクでカヴァーするとこんな感じになるのだろうと、頭で描いた通りの内容。ただ、音質の悪いものが多いのと、歌をちゃんと唄おうという気がまったくないバンドばかり。KRUPTED PEASANT FAMRERZによるMETALLICA "Motorbreath"はフツーにスピード・スラッシュしていてまともに聴ける。BETTT'S LOVE CHILDによるIRON MAIDEN "The Trooper"の歌はがなるだけで、腑抜けのコーラスではズッコケル。LIMECELLによるCELTIC FROST "Into Cryts of Rays"は本家よりもストレートで聴きやすいハードコア・パンクになっている。SCHLONGによるRATT "Round and Round"は汚い声の合唱。YOUR MOTHERによるJUDAS PRIEST "Freewheel Burnin'"はパタパタした軽い音で歌はメチャクチャ。BAR FEEDERによるSCORPIONS "Blackout"のドラムは段ボールか?っていうような音で、途中で高速になるメロコア。MUSCLE BITCHESによるACCEPT "Balls to the Wall"はブリッジ部から急にヤケクソな裏声になる。RANDYによるLITA FORD "Kiss Me Deadly"はオルタナ色が強いサウンドで、男性ヴォーカルながらしっかりと唄えている。TOWELによるIRON MAIDEN "Running Free"は歪んだギター音の後ろで女性らしきヴォーカルが聞こえる。CELTIC FROST "Procreation of the Wicked"のカヴァーは左のスピーカーからFUCK EMOS、右のスピーカーからPISSによる演奏となっていて、ドラムやギターの微妙なズレが変な味を出している。ラストのAFTER DINNER,SLEEPによるDIO "Rainbow in the Dark"はパンクではなく女性ヴォーカルによる酒場のブルース。全19曲入り。(bitter)