THRASH OR BE THRASHED-AN INTERNATIONAL TRIBUTE TO THRASH / V.A.
 '80年代を中心としたスラッシュ・メタルのカヴァー集。19曲入り。B級のマイナーな曲も取り上げていて選曲は面白い。演奏しているのは知らないバンドばかりで、ハードコア系のスラッシュ・バンドか? 歌は吐き捨てやデス声でごまかしているものが多い。アルバム中の音の流れはハードコア・パンクから後半はデス・メタルへといった構成。スピーディなハードコア・パンクがよく似合っているI DEFYによる"Take This Torch"(RAZOR)は爽快だが、他には褒められるものはなかった。中の下の演奏レベルで、アレンジの妙もなければ破天荒なところもない曲ばかりで面白味に欠ける。EXIT WOUND"Hook in Mouth"(MEGADETH)は荒れた演奏に何を言っているのかわからないヴォーカル。GHOULによる"The Skull Beneath the Skin"(MEGADETH)はモダン・スラッシュ。INSIDE CONFLICT "The American Way"(SACRED REICH)はゲロゲロな声のデス・メタル。他にはANNIHILATOR,TANKARD,METALLICA,DEATH ANGEL,SLAYER,MOTROHEAD,CELTIC FROST,OVERKILL,NUCLEAR ASSAULT,REPULSION(このバンドは知らない),VIO-LENCEがカヴァーされている。(bitter)

7 WEEKS: LIVE IN AMERICA, 2003 / STRYPER
 再結成ツアーのライヴ盤です。この種のものには普通はすぐに手を出さない私がただちに買いに走ってしまった理由は、その選曲に尽きる。ネタバレ防止のためあまり書きませんが、とりあえず頭2曲だけ書いておくと、1曲目が"Sing-Along Song"で2曲目が"Makes Me Wanna Sing"なんですから。これだけで何かを予感させるものがありますが、その後も、絶妙なポイントの選曲での名曲のオンパレードです。なかでも、私がSTRYPERで一番好きな、だけどそんなに語られることはない「あの曲」が5曲目に炸裂するのにはぶっとびます。よくぞやってくれたね〜。最後には"Closing Prayer"と題して、延々と神への祈りを捧げてしまうのも、'80年代以降不変の彼らの魂を表しているようで嬉しい(やはり、5thで神への忠誠を捨て去ってしまったのは間違いだったと、彼らも悔い改めたわけだね)。気になっていたマイケル・スウィートのヴォーカルは、前半はやや無理が見られるが、後半になるにつれて、あの頃の色気と艶を取り戻している。しかし、一番注目すべきなのは、これだけ名曲の数々を惜しげもなく披露していながら、これ以外にも彼らはここで出されなかった山ほどの名曲・佳曲を有しているという点でしょう。やはり、優れたバンドでした。(Olias)


SYMPHONY OF ENCHANTED LAND II / RHAPSODY
 イタリアのシンフォニック・メタル・バンドの'04年リリースのアルバム。聴くのは1st以来です; その1stも感想書いてないですけど。BAL-SAGOTHみたい!というひどい理由で買ったのですが、デス声じゃないし(当たり前ですが)、なんか期待ハズレもあって。ま、元々私の趣味ではないですし。さて、本作の感想。オーケストレーション、クワイヤの大仰さがとても素晴らしいです。でも単純に疾走するメロスピ調の曲は魅力不足。こんなのはHELLOWEENで充分聴いたからもういいよ!って…だめ?(笑) 曲調が明るいんですよね…; Voの普通声も迫力不足。弱く感じます。遅くじっくり聴かせてくれる曲はなかなかいいかもなって思いますが。このVoはやっぱりいらないわ。(純生)