JAGGED LITTLE PILL / ALANIS MORISSETTE
カナダ出身の女性Voのワールド・ワイドでの'95年リリースのデビュー作(カナダでは2枚のアルバムをリリース済みのよう)。以前にロック・バーで彼女の曲が流れて、おお骨っぽいロックだけど、女性Voでいいじゃんとか思って確認しておいたのです。最近になって中古で拾えたというわけ。私がロック・バーで聴いた曲は歌メロが印象的だったので"You
Oughta Know"だったのはアルバムを聴いて直ぐにわかりました。ただし骨っぽいロックってのは記憶違いで、バックの演奏はエレクトリック・ポップだし、リズム・マシーンを使っていそうだしででかなりお洒落ですね。でも彼女の歌声はロックだ。力強い歌唱だけでなく、舌っ足らずな声とも違う、他の例え方がわからない独特の声と唱法は強烈なインパクトを受けた。詞は全てを手がけ、曲も共作ながら彼女が関わっている。ということで、ただ歌うだけのお人形でないところも気に入った。メジャーな存在なようなので、知っている人ならば、何を今さらと思われるかもしれませんが、私はなにぶん世間知らずなもので。(純生)

THE BUSINESS(ROCK ON COZY MIX) /
BRIAN MAY
'98年リリースBrian Mayのソロ『ANOTHER WORLD』からのシングル。Cozy Powellの演奏している顔写真のジャケットで周りが黒というのがトリビュートのシングルなんだと再認識させられる。アルバムはまだ聴いていないので"Business"のMixがどう違うのかわからないけど、Brianの楽曲の中では力強いメタルよりの曲で、エンディングではライヴでのドラム・ソロが短いながらもつながっている。最後がMixされた部分なのかな。でも、うーん、もっと!という気分なのだ。"Maybe
Babe"は'60'sのカヴァー曲かなあ。Cozyが叩いているようだけど、ほのぼのし過ぎている。3曲目にはBrianのCozyへ追悼メッセージのようなものが入っている。普通のシングルと考えた場合はお話も含めて8分だし全然物足りないのです。でもCD-ROMがついていて、画像は粗いながらも"Business"のライヴ・シーンと、Brianのお話をする姿を見ることが出来ます。ライヴ・シーンは他の曲から作ったものかもしれないけど、Cozyのドラムを叩く姿も大フィーチュアで、シンバルにCozyの顔が映る部分なんか凄く絵的にかっこいいです。横では(おそらく)Neil
Murrayも揺れているしね。(純生)

EUPHORIA / EUPHORIA
タイミング良く(?)中古で買えました。筋肉少女帯のメタルなギタリスト橘高文彦のソロ・プロジェクトの'94年リリースのアルバム。オープニングのインスト"Distress"がいきなりネオ・クラシカル風の楽曲で、ギターも軽やかにでもたっぷりと弾きまくり状態。こてこての様式美アルバムの予感がする。けど、2曲目以降はVoが入ります。日本語歌詞なので、もろにジャパメタなのです。けど、'80年代の臭さはない。橘高のギター・ワークはオリジナリティは感じられないけど、めちゃくちゃ洋モノっぽくて不自然さがない。さりげなくアコギを入れるのもいい("元祖高木ブー伝説"と同じやり方だ)。歌っているのは斉藤てつやという人なのだが、この人がまた上手い。メタルなVoではなくて、歌謡曲を歌う人のように、歌詞をしっかりと聞き取りやすいように歌っているのがいい。この人のVoの個性というのはかなり強いです。筋肉少女帯加入以前にはメタル・バンドでアルバムもリリースしているようだし、やっぱりメタルな人なのだ。かと言って、筋肉少女帯で満たない分を自己満足的にやっているわけでもなくて、ただの模倣に終わらずに、ジャパメタとも違う個性ある
楽曲を創っている。ほんと評価するよ。なおジャパメタの有名ミュージシャンが参加しているのかもしれないけど、私が知っているのはドラムの湊だけです(元GASTANK?
元DOOM? 元DEAD END?)。(純生)

ELECTRIC SCUM / DEPRESSIVE AGE
旧東ドイツ出身のバンド、'97年リリースの4th。向井さんが「世界一好きなHMバンド」としてリリース当時に遠慮なく大絶賛されていたので、私は1年ばかり寝かしておきました。Voの歌メロは相変わらず嘆きのある哀愁さが漂っていて非常にいいのですが、楽曲がいまいちかなあ。なんかこじんまりとまとまってしまったような感じがする。唯一気に入った、切ないメロディとノリのよさを同居させる、これこそがDEPRESSIVE
AGEだ!と思う"Small Town Boy"はBRONSKI BEATのカヴァーだったりする。1stでのスラッシュのような切り裂くようなリフによる緊張感も、2ndでの楽曲の良さと泣き泣きのメロディもここにはない。このアルバムに対する評価は低いが、DEPRESSIVE
AGEへの評価は低くないですから。(純生)

THE GOD OF VOICE(BEST OF GLENN HUGHES)
/ GLENN HUGHES
'98年リリースのZEROからリリースされた3枚のソロ作品から選曲されたベスト。Glenn
Hughesの音楽人生を総括したベストならば既発曲ばかりでも有意義かもしれないが、限られた時代のベストですからね〜。希少価値ある楽曲はプロモ来日の時にでも録音させたHUGHES
/ THRALLの"Coast To Coast"のアコースティック・ヴァージョンのみかな。ソウルなアルバム『FEEL』からの楽曲はいくら声が好きでも純なHMファンには好かれないだろうなあ。James
Brownが出てきて「ゲロッパ」とか言いそうだもん@ 来日公演を収録したライヴ・アルバムの方がHUGHES
/ THRALLもDEEP PURPLEの楽曲も収録されているしで、ベスト的な選曲だと思うし、これよりはそちらを買われる方がいいでしょう。とはいえ、いくら好きなアルバムでもこんな機会がなければなかなか聴かないしで、久しぶりに聴いた"From
Now On..."は流れるような歌メロが非常にいい名曲だと再認識しました。(純生)
