THE CHEMICAL WEDDING / BRUCE DICKINSON
重い。重いっスよ。演奏隊の音が分厚くなったせいか、やたらとヘヴィさが目立ちます。と言ってそれは悪い感じじゃなく、「う〜む、そう来たか」と唸らせる感覚。やっぱり彼はただ者ではありません。そりゃそうだ。"Book
Of Thel"のイントロを聞いてMETALLICAの"My Friend Of Misery"を連想してしまった私。"Machine
Men"のギターのリズムは「この曲は絶対エイドリアンが関わっただろうな」と言わんばかりの音で、クレジットを見たら、ほ〜ら、やっぱりその通り。最初は解説などを一切読まず、頭の中を白紙状態にして聴くことにしている(実はこのアルバムを買いに行ったら日本盤が売り切れていて、しかたなく輸入盤を買ったので解説はついていなかった)ので、音から推理したことが当たって単純に喜んでしまいました。MAIDENファンなら誰にでも簡単に推理出来ることでしょうけどね。アルバム全体の流れがうまく計算されていてメリハリがあり、聞き手を退屈させません。重い曲、速い曲もいいけど、"Gates
Of Urizen", "Jerusalem"のバラードが秀曲。現時点では個人的に前作のノリのほうが好きだった感じはありますが、雰囲気がダークな方向に傾いただけで、起承転結のコマ割りは前作と同じだと思うんですが…。とにかく聞いて損はしないアルバムではないでしょうか。こういうのを嫌いな人は別ですけど。(ターシャ)

NIJI - DENSETSU / 虹伝説
友達から「RAINBOW伝説」の隠し録りテープをもらった時は「いいな〜、このメンツでRAINBOWのコピーなんて」と思い、久々に聴く坂本英三せんしゅのあんまりカッコよくないMCに笑かしてもらったものでした(「RAINBOW伝説」の英三せんしゅの前のVoって、あの人見元基だったとライナーに書いてあってびっくり)。
「RAINBOW伝説」〜「虹伝説」とユニット名が変わったものの、10年以上前からRAINBOWマニアなミュージシャンが入れ替わり立ち代わり関わったこの「バンド」が、地方にいても音を楽しめるというのは素直に喜ぶべき事だと思います。同じ時期に出たCozy
Powellのトリビュート2枚とは趣旨が違うとはいえ、RAINBOW, Cozy絡みの中では一番音が一定していて安心して聴けるんじゃないかなと。そこでミーハーな私はCDを聴きながらライナーのメンバー写真を眺めてしまうと(笑)。梶山くんは犬のようなポチャポチャした顔なのに、しっかりRitchie
Blackmoreしてるギターがかっちょいい(オリジナルなフレーズもおいし過ぎるから、自分のバンドを演りましょうよ!)。岡垣さんはあいかわらずの髪形(前髪がカールされていて…、シンデレラのドレスでも着せたい/笑)でかわんない。うぅ〜、工藤さんは…、EARTHSHAKERの頃より苦労されたんでしょうか?
細身になってますね〜。でもなんかかっこいいよ〜、おにーさん!…かなり取り乱して失礼いたしました(汗)。で、なんと言っても之雄くんとJoe
Lynn Turnerの競演ですが、"Spotlight Kid"ではおJoeさんは比較的バックに徹しております。一応之雄くんより高いパートを担当しているという事は、「まだ声が出るんだぞ」という事なんでしょうか?
バックのくせに張り切るおJoeさんには、やれやれ…です(苦笑)。"Drinking
With The Devil"の方はおJoeさんからのリクエストとの事で、しっかりツインVoになっております。ここまで来るとおJoeさんの「一番弟子」の之雄くんとの区別がつかなくなったりして。でも二人でがなりながら録っているシチュエーションを思い浮かべたりすると笑わずにはいられないです(笑)。"Street
Of Dreams"の、1コーラスめのみアコースティックなアレンジには驚いたけど(いい意味で新鮮だけど、私はオリジナルの方が好き。ギターソロ前のキーボードなんてEUROPEの"The
Final Countdown"かと思ってしまったし/苦笑)、之雄くんのしっとりした歌も◎。こんなに歌いこなせる人だったのねと改めて感心しております。でもGraham
Bonnet役はいまいちハマッていないような…。で、このメンツでのライヴなんて、「私がジャパメタにハマってた頃のスーパーバンド」的で、やっぱり観たいものです〜。(地主るみ)

SONIC ORIGAMI / URIAH HEEP
「そにっく折り紙」です。なんじゃい、このタイトルは。最近(というか、'80年代中盤以降)のHEEPは全く聴いてなかったし、気にも留めてなかったので、最初から買う気などなかったのでありますが(まして、このタイトル)、なりゆきで何故か購入。ブックレットを見るとMick
Boxもいるし、Lee Kereslakeもいる! ギャハハ。いや、失礼。でも、笑わずにはいられない。オッサンら、まだやっとるんかい、と半分バカにしつつ、CDをセットすると…。1曲目"Between
Two Worlds"…いや、顔色が変わってしまいました。「おおっやるやんか!」って感じ。まー2曲目以降はハードポップ風の歌ものがほとんどだけど、結構曲もいいし、和むし、全然期待していなかっただけに、いいめっけ物で、文句のあるはずがない。昔のHEEPのイメージにいい意味で捕らわれてないのがいい。かつてのファンにすれば、文句ばかり出るでしょうが、そういう人は聴かなくてよろしい。能書きばかり垂れる、わけのわからんマニア風オヤジ連中に薦められて、初期のアルバムを聴いたものの、全然良くなかったという新しいHR/HMファンにこそ聴いてほしい。ところで、Bernie
Shawの声ってあまり好きじゃなかったけど(昔のGRANDPRIXとかのイメージしかない)、いいヴォーカリストになったもんですね、こりゃ。まだまだ、このオッサンらはやりよるぞ。(moonwater)

COZY POWELL FOREVER / V.A.
正直に言いましょう。私がこのアルバムを買ったのは、影山ヒロノブの歌う"Armed
And Ready"が聴きたかったからです(苦笑)。おまけにLAZYのメンバーが3/5が参加しているわけだしさ〜。だってさ〜、"Armed〜"を初めて聴いたのはM.S.G.のオリジナルじゃなくて、大昔のLAZYがNHKの番組でカヴァーしていたのなんだも〜ん(笑)。…インタビューで読んだところによると、最初に全曲SLYのメンバーで録音してあとで差し替えて作られたそうです。幅広い意味でのハードロック界で、樋口さんに賛同した人達の多さもびっくりですが、それ故にごった煮状態になっちゃったかなと。カヴァーとかトリビュートとかってオリジナルに忠実じゃなくたっていいんだけどねえ、例えば"Stargazer"のスージー(笑)のギターなんて…、2コーラスめから完全に独壇場と化してますって(苦笑)。ギターソロはLOUDNESSですって(汗)。二井原実の歌なんて、全盛期よりずっと聴き易くなったようだし、歌い回しなんかはやっぱりかっこいいよなー。でもSLYを聴く勇気がない。"Slide
It In"は寺田恵子に歌わせちゃってさあ〜、ダメだって、これスカ(爆笑)。あ、"Armed〜"ですか?
…石原“シャラ”慎一郎のギターは完璧にMicheal Schenkerなんだけどなあ〜、ドラムはどこ聴いてもCarmine
Appice以外の何者でもないし、ベースはTony Franklinだからフレットレスでボヨヨ〜ンだし、歌はアニメだし(苦笑)。それと、ここの"Kill
The King"もねー。久々にTaijiのベースが聴けるのはうれしいんだけど、LUNA
SEAの真矢の、シンバルがシャカシャカうるさいドラムが好きになれない。真矢の徳光和夫が好きというお笑いキャラは好きなんだけど(笑)。でも、シャ乱Qのはたけの「本当はHM大好きで、こういうの演りたいんですぅ〜」的のギターや、TWINZERの生沢くんのGraham
BonnetになりきりVoには新しい発見でした。生沢くんは是非ライヴを体験してみたい。基本的にはインストものには◎をあげたい。シャラの"The
Loner"の、オリジナル・フレーズなのにGary Mooreが乗り移ったようなギターも泣けるし。だからSLYのメンバー+α程度のアルバムにすりゃよかったのにさ〜、樋口さんも(苦笑)。ところで"The
Score"って、新日本プロレスの「ワールドプロレスリング」のエンディングに使われてた曲だったのね〜。今頃知ってどーする(汗)。(地主るみ)

REST IN PEACE〜THANKS TO COZY〜 /
V.A.
ギタリスト抜きのANTHEM再結成か?と思わせるメンツについついひかれてしまいました(苦笑)。ライヴ・ヴァージョンの"Kill
The King"、結構いい線いっていて、あ、でも後半の英三せんしゅのVoはモロANTHEMかアニメタルか?になっちゃったかな。次の"Slide
It In"。なんだよー、これー!! このAnnieって人もハズレです(汗)。"Headless
Cross"を歌う小野正利はハマり過ぎ。"Stargazer"でナマのヴァイオリンも導入されているあたりが拘りですか?
ドラムの工藤さんはSLYの樋口さん同様完コピですよ、これ。カウベル一発に「愛」を感じますもん(笑)。"On
And On"の森川くんは上手すぎー。だ・か・ら〜、M.S.G.の曲をGary Bardenより上手い人に歌わせちゃイカンてば(爆笑)。久々に聴く足立“You”ちゃんのギターもMicheal
Schenkerしてるし。「Youちゃん、今、大阪で何してんの〜?」と半分泣きながら聴く私って一体…?
こちらもインストには◎。やっぱり「愛」を感じます、上手いです。"Killer"のマッドさんの久々ツーバスにも涙、横関さんのGary
Mooreにも感動です。ただ、全編ベースが柴田さんってのがね、「やっぱり柴田さんはLOUDNESSじゃなくてリーダー・バンドを組むべきじゃないの〜?」と思わずにいられない要素だよなって。で、コブシをコロコロさせながらの英三せんしゅの"Stargazer"聴いて思った事…、誰か元TERRA
ROSAの赤尾和重嬢にも声かけてくれりゃよかったのに〜(彼女もしっかりハマれると思うのに)。(地主るみ)
