OUT OF MY TREE / SYKES
まず1度通して聴きます。そうすると「あれ? どっかで聴いたことのあるような曲だなあ」と感じます。そしたら今度は、例えば聴き覚えのあるアルバムと同じように曲を入れ替えてみましょう。そうすると、あら不思議、BLUE
MURDERの『NOTHIN'BUT TROUBLE』になりました!…んなわけないか…というくらいJohn
Sykesの曲作りがワン・パターンなのをちょっと露呈してしまったように感じるのですが。でもワン・パターンは今に始まったことじゃないもんね。WHITESNAKEの頃から曲風はあんまり変わっていないもの。それでも半分くらいは今までのアルバムと同じ味を残しながら、パンキッシュな味付けもしたんじゃないかあ?
丁度Sykesyがプロ・デビューする前のイギリスのフィールドにあった雰囲気なんだろうね、これが。でもアレンジがTHIN
LIZZYっぽいものとか、お得意のバラードとかはちゃんと健在で(こういうところがワン・パターンかな?)、またこの辺でSykesyらしさを垣間見ることができますね。ただ気になったのは、やたらとイントロが短いなと。これはライヴの時にイライラしなくてよろしいと思いますが、何故かベースが強調されたイントロが多くないかな?
これもTHIN LIZZYのリユニオンの名残かいな。10曲40分そこそこかあ。う〜ん、煮え切らん;
(地主るみ)
WAITING FOR... / UNIVERSE
名盤が復刻CD化されたあのUNIVERSEとは違います。出身国はたぶんアメリカではないかと思う。サウンドもハード・ポップとはちょっと違い、さほどドライヴ感のないハード・ロックンロールで、そこそこの曲をそこそこのノリでやっている女の子にウケそうなタイプに思える。"I
Can See The Light"のダサダサのLAメタル風のサビがかわいくてたまらないのをはじめとして、好きなタイプではないけど、どの曲にもどこか許せてしまえる何かがあるようで憎めない。どことなくPAGANINIを思わせるところも「気に入りポイント」として評価出来る。ちなみに5曲入りで、LED
ZEPPELINの"Rock And Roll"のカヴァーあり。こちらの出来はと言えば、お遊び程度に解釈した方がよいでしょう。(向井孝司)
CROSS PURPOSES / BLACK SABBATH
'94年リリース。このアルバムはNeilもCozyもいない時のアルバム。だからと言うわけでもないが、平均点は軽くクリアする素晴らしいアルバムと客観的評価はするが、心は揺れ動かない。初期SABBATHに通じる、遅さと重さはGeezer
Butlerがもたらしたものなのだろうか。でもベース・ソロで始まる"Virtual
Death"を聴くと、Neilならやらせてもらえなかっただろうなあ、とひがむよ。(純生)
BLOOD FROM STONE / DARE
メタル・ディスコでのこと。なんかの曲で気持ち良く踊っていて、その次の曲が流れたものの、知らない曲なので席に戻った。フロアーには誰もいなくなった。DJブースの前には今かかっている曲のジャケットが置かれるのですが、そこに目をやると見慣れたジャケットが。DAREの2ndだ。あわてて私はフロアーで出て踊り始めた。曲は"We
Don't Need A Reason"(後日確認した)、最初は特徴ない普通のハード・ロックなのだけど、中盤ギター・ソロやエンディングではGary
Mooreの"Over The Hills And Far Away"のようにもろにケルトのメロディを弾いている。とても素晴らしい名曲であった。むむむ、DAREはTHIN
LIZZYのDarren Whartonのバンドということで、1stと同時期に数年前に買っていたのだが、不覚にも数回しか聴いていず、山に積んでいた。特別つまらなかったわけでもないのだけど。LIZZY絡みでも、あれは凄くつまらなかったなあ。1回聴いただけで、山に積んだっけ。でもこの機会に頑張って聴こう。このアルバムのように、実はいいのかもしれないしな。
さて、1stではキーボード奏者らしく、キーボードが前面に出たソフトなサウンドだったのだが、'91年リリースの2ndに於いてはDarrenは専任のヴォーカリストになっている(余談だが、だからLIZZYのトリビュートでも歌って欲しかったのだ!!)
で、その影響か、キーボードは引っ込み、ギターが前面に出てきている。骨っぽいサウンドに変わっている。1曲目の"Wings
Of Fire"は"てんとう虫のサンバ"だよ、とDJ氏が教えてくれたの。家に帰ってから聴いてみると、サビの部分が「あ〜か・あ〜お・きいろ〜の・・・」となっている。また多少ケルトのメロディもある。"てんとう虫のサンバ"は日本の唱歌と同じく、スコットランド/アイルランドのメロディを取り入れて作られたのであろう・・・か?
Darrenが来日した際にでも"てんとう虫のサンバ"を聴いたのだろう・・・か?
1stにはあったPhil Lynottへのクレジットがないのが淋しい。感謝の気持ちだけは持ち続けていると信じている。またJeff
Pilsonがゲスト参加しているようだ。(純生)
BLUES FOR GREENY / GARY MOORE
'95年リリース。師匠Peter Greenのトリビュート・アルバム。知っているオリジナルは数曲という全曲カヴァーを聴くのは辛い。私はこれならBBMの方が聴きごたえがあった。"Need
Your Love So Bad"があるのが救い。これにはじ〜んときます。いずれオリジナルを聴いて、「おっGaryがやってた曲」と気づいてから聴き直したい。後からリリースされた大勢のミュージシャン参加のPeter
Greenのトリビュートに反発して、突然作ったアルバムであるのだから、とっとと次に行ってほしい。(純生)